検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:76,578 hit

26話 式終了 ページ28

L「…それはどうも。
名乗ったのは、キラ事件解決の力になって頂けるかもしれないと思ったからです」


LがAから目線を外し、月と会話をする。
その間に、Aは己を落ち着かせ、平常心を保ちながら必死に考えた。


…分からない。父や私たちの存在を知っているという事は、間違いなく警察関係の者なのだろうけど、なぜLだと名乗る必要があった?
私や月が動揺しないか、反応を見ていたのか?


(…キラだと、疑われている?)


それに、Aはこの男を殺せない。
この男が本当にLでも、Lじゃなかったとしても、キラ事件を担当している父には、顔を明かしているだろう。
Aと月に対し、"私がLだ"と告げたこの男が死ねば、真っ先にAと月が疑われる。

…つまりこの男は、Aにノートで殺される事もなく、好きなだけ、大学でAや月の身辺調査が出来るというワケだ。


(…一本、とられたわ)

『それでは、式を終わります。一同、解散』


その言葉で、糸が切れたように、会場が人の声で溢れだす。
隣で背伸びをする月を横目に、Aが男の様子を伺おうと一瞬だけ目を向ければ、バッチリ男と目があった。


L「…」

「…」

L「あの、」


男が声をかけるも、"お前と会話をする気もない"といった様子でAは鼻を鳴らし、乱暴に席を立つ。
後ろから月の声が聞こえるが、Aは月を無視して、急ぎ足で会場の出口へと歩いていった。

…苛立った様子のAを、月は追いかけようとは思わない。


月「Aってば、何をあんなに…」

L「私、Aさんに随分と嫌われているみたいですね。悲しいです」

月「え?あ、Aは誰にでもあんな感じですよ。今日はちょっと、刺々しかったけど」

L「…へぇ」


Aはまた一人で帰るのかなぁ、と怒る母を頭に思い浮かべながら、月は男と共に、会場を出ていく。


L「夜神くーん、今日はどうも」

月「いえ、こちらこそ」

L「今度はキャンパスで。Aさんにも、よろしくお伝えください」


男を迎えに来たリムジンに、月は驚愕するのであった。

27話 運命の番とは→←25話 私はLです



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
89人がお気に入り
設定タグ:デスノート , L , オメガバース   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あっきー | 作成日時:2019年5月1日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。