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───────
.
── ……
『………?』
あれ…ここは……?
── ﾋﾟﾁｬﾝ…! ﾋﾟﾁｬ……
水の音…いったい……どこから…?
───ﾁｬﾎﾟﾝ……
んん…? 今､僕もしかして…川とかに入った…かな
.
………あれ､僕って…?
.
───── ﾎﾞｯ …!! ｼｭﾎﾞ ｼｭﾎﾞｯ…!
炎が左右の灯籠の中に次々に付き灯ってゆき…
その先には赤く立派な大きな鳥居が何十個も続いている…
.
『こ…れは……』
最後の灯籠…つまり鳥居の目の前まで来たところで僕は足を止めた…
─── ｺﾝｯ…♪
「珍しいなぁ…
人間がこんなところに迷い込むなんて。
君…どうしたらここに来れたの？
普通には来れないはずなんだけどな」
紅く綺麗な瞳に先が白い尻尾を2本持つ黒い狐さんは僕を見てそう
確かに…この狐さんの言ってることに嘘は何一つもない……
だけど、僕にも何故ここに
こういうときは素直に分からないと言った方がいいのかな
後々ややこしくなられては困る…
素直に
『 どうしてここに来れたのかは分からない 』
と言った。
そしたら狐さんは急に笑い出して
「 あ─── …
と言うと高く飛び一回転すると ､
黒い着物に椿の花の
『 ………(´ﾟωﾟ｀) 』
「あはっ！そんなに怖がらないでよ
僕は別に君を殺したりしないよ
だって…僕と同じ､人間が嫌いなんでしょ？」
右手で口元を隠し優しく微笑む椿お兄ちゃんを見て彼の問に ｺｸﾝｯ… と静かに縦に頷いた。
すると椿お兄ちゃんは僕の頭を優しく撫でて
「 今までよく頑張ったね 」
と言う。
僕の頬に暖かい何かが伝って地面に落ち
ﾎﾟﾁｬﾝｯ と小さな破門を広げていく…
忘れていたんだ…
なんで…忘れていたんだろう……
初めて化け物の僕に手を差し伸べてくれた
椿お兄ちゃんの事を…
椿お兄ちゃんは今、
あの記憶から…もう……
.
.
.
.
.
100年くらい経つのかな…
会いたい…なぁ……
家族に…
お兄ちゃんと姐さん達に……
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作者名：黒猫 | 作成日時：2018年10月20日 10時
