ミツバ篇 ページ9
今日は久々の非番である。
いつもは、沖田さんに呼び出されて仕事を手伝わされるので非番が潰れる事も多いが、今日はそんな心配はない。
なんでも、沖田さんの姉上さんが江戸にやって来たとの事で、沖田さんは姉上さんに江戸を案内するべく、非番を取らされたそうだ。
『久しぶりの自由…!!』
でも、家には私1人かぁ。
新ちゃんはアイドル友達と出かけてるし、姉上は仕事だし…たまには3人でゆっくり過ごしたかったんだけど…
『仕方ない、1人で出かけよう』
最近、仕事が忙しくて、買ったはいいものの着れていなかった、おニューの着物を身につけ、髪の毛もアレンジなんてしちゃったりして家を出た。
別に誰に会いに行くわけでもないのだけれど。
私の向かう場所は決まっていた。
近所のファミレスで、季節限定のチョコレートパフェが食べられるのだ。スイーツ好きの私からしたら、行かない選択肢はない。
銀時「あれェ?Aじゃん」
『ぎ、銀さん!』
ファミレスに向かって歩を進めていると、銀さんとバッタリ出会した。
なんという偶然だ。
銀時「ず、随分とめかし込んでるじゃねェの。え?何?デート?」
銀さんがキョロキョロと視線を泳がせながら焦ったように質問をぶつけてきた。
『いえ、久々の休日だったのでつい……1人で寂しく出かけてたところです』
銀時「ふ、ふーん。そうなんだ」
私が1人だと伝えると、銀さんはホッと安堵したように息を吐いた。
『銀さんは何してたんですか?』
銀時「え?いや、俺ァよぉ、ここの近くのファミレスが季節限定のパフェを出してるっつーからそれを食いに…」
『そうなんですか?実は私もそれを食べに来てて』
銀時「ま、マジ?じゃあ一緒に行っちゃう?」
『えぇ!?い、一緒ですか!?』
ぎ、銀さんと一緒って…!!それってつまり、デート…!?
銀時「俺さっきパチンコで臨時収入もらったからよぉ、奢ってやるぜ特別に。これ珍しい事なんだよこれ。銀さんの奢りなんて滅多にないからねうん」
なかなか返事をしない私に焦ってか、銀さんの口調が段々早くなっていく。
『い、行きます!是非!』
銀時「よ、よし。じゃあ行くか」
『はい!』
なんという幸運!休日を銀さんと一緒に過ごせるなんて。
幸せな気持ちになりつつ、1つの不安が頭をよぎった。「でもこういう楽しい時にいつも沖田さんがやってくるよね」と。
いやいや、まさか。
そんなはずないよね。
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みかん(プロフ) - サボタージュさん» ありがとうございます〜!更新をお楽しみに!! (2022年7月25日 17時) (レス) id: 3fe29dec2a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます^_^更新をお楽しみに! (2022年7月25日 17時) (レス) id: 3fe29dec2a (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ(プロフ) - コメント失礼致します!とっても面白くて大好きな作品です!更新頑張られてください! (2022年6月30日 22時) (レス) @page10 id: 4ad91130e6 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - すごく面白いです!続きがめっちゃ気になります!!更新頑張ってください! (2022年6月29日 11時) (レス) @page10 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 優さん» ご指摘ありがとうございます! (2022年6月25日 18時) (レス) id: 3fe29dec2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2022年6月25日 12時