大空に舞う白雪第２章 (ページ21)

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第69話　光ページ21

ジ「A、このままよく聞いてくれ。」

抱きしめられていることに驚いているとジョットが話し出した。

どうすればいいのかわからなくて大人しくそのままでいることにした。

ジ「確かに君はあの頃と変わった。外見だけでなく、中身も随分と変わったみたいだ。でも、俺のAの1番好きなところは変わらないでいた。

それは君の短所であり、長所でもあるだろう。でもそんなAだからこそ俺は何度も救われたし、段々と惹かれるようになった。」

貴「まっ！待ってくださいジョット！私にそんなあなたを救ったことなんて一度も・・・！」

ジ「いいから聞いてくれ。」

何を言い出すのかと思ったらいきなりそんなことを言い出すので思わず顔あげたけれど大きな手で押さえるように、けれど優しく頭を撫でられた。

ジ「俺が君を好いている理由は沢山ある。いつも俺たちを優しく温かい笑顔で見守ってくれるところ。

誰これ関係なく、みんな平等に接してくれるところ。いつも誰かのサポートをしてくれようとしてくれるところ。人が傷つくのを嫌がるところ。

まだまだ沢山あるが俺がそれらを含めて1番好きなのは“常に誰かを思いやってその人のために一生懸命になれるところだ。」

貴「・・・！」

ジ「君はいつも誰かのために考え行動している。それは本来人ができなければならないことだ。

全ての人がこの志を持たないとこの街を、この地球を平和にすることなど一生できないだろう。

だが、それはとても難しく簡単にできないことだ。でも君にはそんな人になかなかできないことを君はいつもやろうとしている。」

抱きしめられていた腕が緩みそっと顔を上げるとこれまでに見たことのないぐらい優しい顔をしているジョット。

ジ「きっと君はそんな自分を自己満足だ。綺麗ごとに過ぎないと自分自身のことを蔑むかもしれない。

だけど俺は決してそうは思わない。何があっても。

俺にとってAは光だ。黒く濁っている闇を打ち消すことのできる光だ。

そんな君がいつまでも輝けるように俺はずっとお前のそばにいたい。

お前の背負っているもの全てを共に抱えていきたい。

誰よりも一番お前のそばにいて支えたいし、こんな俺を支えてほしい。

なあ、A・・・。

俺じゃだめか？

俺と付き合ってくれないか？」

続く