大空に舞う白雪第２章 (ページ15)

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第63話　４つのページ15

急に話を降られて私は困惑してしまった。

ジ「A、彼はタルボ。彫金師でここの店主をしている。タルボ彼女はAで、新しくファミリーに入った俺の幼なじみだ。」

貴「Aです。よろしくお願いいたしますわ。」

タ「ふーむ…にしてもジョット。今回はまた面白そうそうなやつを連れて来たのぉ。」

会釈をすると顎に手を添え品定めをするかのように上から全身をじっと見られた。

普段初対面の方にこんな見られ方をすると嫌なのに彼は不思議とそう思わなかった。

ただ、全てを見透かされそうで何かを悟られないように背筋を伸ばし緊張してしまった。

タ「手を貸してみぃ。」

貴「？」

差し出された右手に左手を重ねようとして一瞬思いとどまり、ジョットを見た。

彼は何も言わず大丈夫だ。というように笑って頷いたので手を重ねた。

これで何が分かるんだろう？

ただ手を重ね、目を瞑りじっとしているだけで何もしてこない。

１分程したところで何をしているのか訪ねようとしたときタルボさんの手から熱い何かが流れてきた。

貴「！？…っ！」

とほぼ同時に私の中から何かが吸いとられる感覚がして思わず握られた手に力が入った。

タ「…驚いたのぉ。お主、複数の属性だけでなく、人とは全く異なる炎を宿しておるの？」

貴「！？…今のでわかられたのですか？」

タ「ああ…ただこの炎は珍しいだけでなく、危険な炎でもある。むやみに人前で使わんことを勧める。

…と言っても、お前さんはすでに分かっているようじゃな。」

タ「どうやら、この娘は雲、雨、霧、大空の炎が使えるみたいじゃ。」

まさか私にそんなに多くの波動が流れているなんて…。

ジョットも驚いて、少し目を見開いている。

タ「そして、もうひとつ…。」

でも、問題はもうひとつ…。

この炎を知って、彼は拒絶しないだろうか…。

でも、きっといずれ知られること。

私から直接話さなくてもきっと彼は気づくだろう。

私は彼が受け入れてくれるよう、うつむきながらひたすらそう願った。

続く