信頼 ページ2
「今日のこと、全部なかったことにしてあげます」
「え…？」
「きれいさっぱり忘れるってことです」
真面目な顔で私に向き直る。
「お互い後悔しちゃうと思うんで。違いますか？」
「……」
「男は基本、相手の気持ちがどうでもそういうことできちゃいますけど。俺は本当に好き合ってる相手とそうなりたいですし」
坂本くんが寂しそうに微笑む。
ちゃんと好きだよって言ってあげたいのに。
坂本くんのことが大切な気持ちは噓じゃないのに。
「俺だったら止めてくれるってどこかで思ってたんですよね？」
「ごめ…っ…、ごめんなさい」
涙が滲む。
泣きたいのは私じゃないのに。
坂本くんが私の頭を抱えるように抱き寄せる。
「本当は今だって揺れてます。このまま押し倒しちゃおうかなって。でもAさん、俺のこと、嘘みたいに信じてくれてるでしょ」
コクンと小さく頷いた。
もう怖いとは思わなかった。
そうだ、私は坂本くんのことを信じてる。
「ヤケを起こしたかもしれないけど、俺の気持ちに一生懸命応えようとしてくれたんですよね？」
泣きながらコクコクと頷くことしか出来ない私を
坂本くんはぎゅっと抱きしめた。
そして身体を離して大きな溜息をつく。
「はぁ〜、なんでなんだろ」
目が潤んでるように見えるのは、気のせいじゃない。
「こんなに考えてることが手に取るようにわかって、ずっと好きで大切に思ってて、お互いめちゃくちゃ信頼し合ってんのに。これって漫画だと絶対友達から恋人に昇格するパターンじゃないですか」
「うん。そうだね」
「なのに俺たちにこれ以上は用意されてないんです。これって何の罰ゲームなんですかねえ」
そう言って坂本くんが笑ってくれるから。
「ほんとにね」
私もそう、泣き笑いで返す。
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らっき(プロフ) - 神威さん» そうだったのですね。ファンの方だと思い込んでこちらこそすみません！そして嬉しいです。作品の心配をして下さって。今すぐには無理そうですが、完結まで書きたい気持ちが強いです。気持ちの整理がついたらいつか。とりあえず神威さんが辛くなくて良かったです！笑 (8月5日 23時) (
レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
神威(プロフ) - の作品の心配を...それくらい読み応えがあって、そういう世界があるんじゃないかと(そしてそれが応援できる)思い込んでいた...と言いますか。。。なので更新通知を見た瞬間「あ...もう書けません通知かもしれない...つら...」と身勝手ながら思っておりました。。。 (8月5日 21時) (レス) id: aa58e06295 (このIDを非表示/違反報告)
神威(プロフ) - お返事ありがとうございます。実は申し上げにくいのですが、私は羽生さんのファンではなくて、らっきさんの作品の羽生さんが好きでして...もちろん凄いスケーターの方である事は知っていたのですが...なので報道を知った時も、リアル羽生さんの事というより、らっきさん (8月5日 21時) (レス) id: aa58e06295 (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - 神威さん» 神威さんのお気持ちは大丈夫でしょうか？ショックを受けられてませんか？何かあったら吐き出して行ってくださいね。結婚すると推しが変わってしまう心配を普通はするのに、羽生さんは何も変わらない、そう思わせてもらえるのはすごく幸せなことだと思っています。 (8月5日 20時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - 神威さん» コメントありがとうございます。続きがありましたかね？最初に思い浮かべていただいたなんてなんだか嬉しいです。ダメージは受けてます。嬉しいし安心した気持ちはあるけどショックはあります。でも時間がかかっても書いてみたい気持ちが確かにあります。（続く） (8月5日 20時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっき | 作成日時：2023年3月22日 13時
