満月の夜に乾いたギターを２【完結】 (ページ16)

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あれから2ヶ月ぐらいして

やっとバイト先に顔を出した樹さんは珍しく北斗さんも連れてて
バンドマンの愚痴がこぼれる騒がしいカフェに
似合わない真剣な顔をしていた

樹「Aちゃん元気だった？」

『はい見ての通り』

北斗「見たまんまなら死にそうな顔してるわ」

少し話をして
でもやっぱりあんまり盛り上がらず
2人は何か切り出すタイミングを見てるようにも思えた

「もうきょもに会わないの？」

樹さんの探るような目つきは変わらない

やっぱりそれか

『会わないですね勝手に私が決めました』

「それって誰のための約束なの？」

北斗さんが呟いた

そんなの知らないよ

でも私の未熟な脳が未熟な経験値が

会わない方がいいんだろうなって言ってる

「最近きょもおかしいんだよ急に練習休んだり前までなかったのにおかしいと思わない」

樹さんは真剣な声

『私だって聞きたいですよ今更変わらないんでただ後悔ばっかりです大我さんに会いたくないって言ったら嘘になるけどとにかく会わないんですみません』

本音と建前の狭間みたいな言葉を言い切ると
北斗さんは俺らが口出しすることじゃないねって一言のこして

それからもうしばらくカフェに来ることは無かった