秋近し哀遠し

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男子校に通って二年。
夏休みももうすぐ終わり
高校二年生の夏がもうすぐ終わる。
誕生日はまだきてねーから違うけど
学年でいうと"セブンティーン"の歳だった。



先日、話題になったドラマ。
大倉に言われて途中から見始めたドラマ。
そのドラマも結構前に最終回を迎えて、ハマっていた俺はポッカリ心に穴があいてしまったようだった。


そんな時


「宏光の周りにもいるんちゃう？おっさんやないけど。DKラブ」
「DK?」
「男子高校生やん！それは！」


二人で部活帰りファーストフードで飯を食べてる時に言い出したのは大倉。
ドラマが終わり、ハマれるドラマに巡り会えず悶々と文句を言っていたら、謎の言葉を言い放った。


「宏光の周りでドラマを作ればいい」


"なんたって男子校なんやから"


そう満面の笑みでただでさえイケメンな顔を更に輝かせた。



「別にそんな趣味がある訳じゃねーよ」
「まぁまあ。見てみ？みんな隠れて男子校でムフフなことしとるかもしれへんやん」
「･･･してねーよ！・・・多分」



ポテトを頬張り、そのまま炭酸ジュースを飲み干した。


ドラマを作れば、いいか。


周りって、


大倉とは部活仲間でクラスは違う。


クラスでつるんでるのは
同じサッカー部の二階堂と帰宅部の玉森。
この三人で常にいる。
二階堂と玉森･･･ふたりが出来てるのは、ない気がする。
よく喧嘩してるし、言い合ってるし。



･･･いや、、
でも、それも、好きのうち？
嫌よ嫌よも好きのうちって言うんだよな？



明日観察してみるか！


楽しさがなければ作ればいいのか！



「ありがとう！大倉」
「は？何が？」


あっ。でも二階堂は隣のクラスの千賀の方が仲良いか？


うちのクラスなら
バスケ部の藤ヶ谷と横尾さんのツートップだよな。
あの二人、常に一緒にいるし。
絵になるし。



もしかして、そういう関係なのか！？



何となくだけど興味深い…かも。



「なぁ、俺にもポテトちょーだい」
「な！大倉食べたろ！自分の分！」
「ええやん！減るもんやないし」
「減るわ！確実に本数が減るわ！明確に減るわ！」



部活帰りのファーストフードはどうしてこんなにも美味いんだろう。



「宏光のケチ〜」
「ケチで結構！」


大倉が摘んで一本奪いそうになったから
その手を掴み、パクッとそれを咥えた。


奪われてたまるか


「･･･無自覚でそーいうことを、」
「んー？何が？」


大倉は何か呟いた後、残っていたドリンクを流し込んでいた。

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