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小刀 ページ30

真「・・・って訳だ、分かったか」


『えと、はい、大体』


大まかに説明を受けながら走る


パンダに投げ飛ばされる野薔薇の横を通り過ぎるのもこれで5度目だ


真「分かんねえことあると思うが慣れろ、あとは経験だ。そのうち呪霊倒しに行くだろ」


『・・・あの怖いのをですか?」


真「当たり前だ。今までどうしてた」


『ずっと、逃げてました。目が合うと追いかけてくるので』


真「だから見た目のわりに体力あんのか」


息は上がっているが、まだまだ余裕そうな理由はそういうことかと納得する真希


会話が途切れ、ただ2人の呼吸の音だけが聞こえる


そのまま7周目に突入しようとした時、真希が「なあ」と徐に口を開く


真「お前が死にたがってる理由は術式聞いてなんとなく分かった


大方罪悪感でも感じて悲劇のヒロインぶって命で償おうとでもしてんだろ」


真希は相手のこと理解したつもりでいるところがある


以前パンダが言った言葉だ


的を射ていたため、反論はしないA


真「被害被った側から言わせてもらうが、お前が死んでも心底どうでもいい


お前が死んだところで何も変わんねえし」


自分を擁護することのない厳しい言葉にAは眉を下げ、悲しそうに視線を下げる


だが真希はそんなAに容赦せず言い続ける


真「私らに申し訳ないって思うんなら身体で返せ


死ぬ気で呪霊祓って、貢献して、私らから『もう十分だ』って言われてから死ね


甘えんなよ。死ねば許されると思うな」


『で、でも、また私の術式で迷惑かけちゃうかもしれない』


焦って真希の袖を掴むが、真希はそれを振り払う


真「安心しろ。そん時は呪術師に処刑されるだろ


ま、それでも納得いかないなら」


Aに小刀を手渡す


刃渡り15センチほどあるそれは、日の光を受けて輝いている


真「私の呪具だが貸してやる。いざって時はそれ使って腹切れ」


だからもう死のうとすんな


雑に頭を撫でられたAは胸の辺りがが少しむず痒く感じた


分かったか、と言われ、小刀を握りしめて「はい」と返した


Aの心のモヤが少しだけ晴れたような気がした

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ばちょふ(プロフ) - 皐月さん» シンプルだからこそ一番嬉しい!ありがとうございます (2021年2月2日 1時) (レス) id: cb6f8d48f0 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - 面白い! (2021年2月1日 23時) (レス) id: f8e3029858 (このIDを非表示/違反報告)
ばちょふ(プロフ) - 勇者ああああさん» 私の心の声ですね!!笑 (2021年2月1日 20時) (レス) id: cb6f8d48f0 (このIDを非表示/違反報告)
勇者ああああ - 今まで呪霊ってレジ袋利用するか聞いてきたりしてたけど、「ヤダネェェエエツカレタナァア」って自分の意思を伝えてくるヒトはあまり見かけない為ツボりました (2021年2月1日 20時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ばちょふ(プロフ) - ぬひさん» コメントありがとうございます!とても励みになります、大まかな内容は決まっているので楽しみにお待ちください! (2021年2月1日 3時) (レス) id: 11acd585c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばちょふ | 作成日時:2021年1月28日 22時

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