キューピッド(nb) ページ23
※このお話はコラボ短編「【QK】春が来るたび貴方に逢える【コラボ企画】」の中の私が担当しました乾さんのお話のスピンオフとなっています。
暇だからご飯行こう、と乾に誘われて大学近くの洋食屋に入った。
「ねえ、Aさんてどんな人?」
「どんな、って普通じゃね?」
「もっと何かあるでしょ!」
何かって言われてもなあ、と目の前で飯を食う乾から斜め上に視線を移す。
Aとは同じ授業を受けることが多くて、顔見知りから友達となった。男女間に友情?と思う人も居るかもしれないけど、俺らは本当に友情しかない。
仲良くなる前はまあ、可愛らしいなくらいに思ってた時期もあったけど、所謂“話すと残念”系なのだ。
「そんなに気になるなら誘えば良かったじゃん。あいつどうせ暇してるし」
「だって、会ったばかりなのに?」
「新入生と勘違いして構内一緒に歩いたんでしょ。だったら話せるじゃん」
「まさか同い年とは思わなかったの!」
つい先程まで一緒に居たのにもうAのこと考えてるとか、
「一目惚れでもした?」
「っけほ!な、な、なに言ってんの!?」
あーあ、わかりやすい。大きな目を見開いちゃって。否定しないのね。
そういうの見ちゃうとからかいたくなるんだよね。
「俺の彼女なんだよね」
「え!?うそ!?」
「ウソ」
「はあ!?」
「今日はエイプリルフール、でしょ?」
「嘘付いていいのは午前中まで!」
「そうだっけ?」
ふふ、と笑えば乾は不機嫌そうにオムライスを口に運ぶ。俺は面白いからいいんだけどね。
新年度、久々に授業前に顔を合わせたAと雑談をしていると、
「ねえ、乾くんてどんな人?」
なんて聞いてくるものだからこれはもう俺が2人を近付けてやるしかないようだ。
「じゃあ、今度3人で遊びに行くか」
「何の“じゃあ”?」
「細かいことは気にするな。俺に任せとけって」
「どうせ“面白い”とか思ってるんでしょ」
「まあね」
さて、この2人がこれからどうなるか楽しみだな。
▽▽
初ノブさん作品。コラボ短編では一瞬だけの出演でした。あ、コラボ短編読んで下さった方々ありがとうございました。まだの方は是非!私の担当作品以外素敵なお話ばかりですので!
ノブさんのお話もこれから挑戦していきたいと思いますので、暖かい目で読んで頂けたら幸いです。
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柊 - 亜杞さん» 分かります…!唐突に頭の中にメロディー流れてくるんですよね…私もまさかここで目にするとは思ってもいませんでした…あれをつかってこんな素晴らしい作品が書ける亜杞さんこそあんたすげーよ!(です!!) (2022年6月21日 18時) (レス) id: c57341bca6 (このIDを非表示/違反報告)
亜杞(プロフ) - 柊さん» 正解TMYです!私未だに口ずさみたくなっちゃうんですよね。まさかご存知の方がいらっしゃるとは……柊さん、あんたすげーよ!(これが言いたいが為にレス書き直しました) (2022年6月19日 23時) (レス) id: 892b969d86 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - 焼きそばの校歌ってTMYですか…?間違ってたらすみません…気づいて少し懐かしくなりました (2022年6月19日 18時) (レス) @page34 id: c57341bca6 (このIDを非表示/違反報告)
亜杞(プロフ) - akiakiさん» 身に余るお言葉ばかり恐縮です。ありがとうございます!策士なfkrさん書きたがりなので楽しんで頂けると嬉しいです。過去作も新作の方もよろしくお願いいたします。 (2022年4月17日 14時) (レス) id: 892b969d86 (このIDを非表示/違反報告)
akiaki(プロフ) - 読んでる途中ですがもうこのお話たちが好きすぎて、、、色合わせのfkrさん、自分のものじゃん!策士〜!その方らしさを出しながら、素敵なお話を書かれていて尊敬します。これからも楽しませていただきます! (2022年4月17日 10時) (レス) @page46 id: aa9a6e18cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜杞 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月14日 20時