3 眺めていた ページ5
いつもの学校生活を過ごした放課後、
美香と遊ぶ約束をしていたA。
待ち合わせの公園に一人でトボトボと向かっていた。
「あーー、歩くのだるい。寒いし。
公園、はやくつかないかなー」
空に茜がかかり始める。
目を細めるほど、眩しい光が体を照らした。
「ついた……って、美香いないし。」
こんな寒い中待たなきゃならないのか！！
と思いながらベンチに腰をかける。
暇だったのでスマホのロック画面を解除した。
ロック番号知りたい？えー知りたい？
教えなーい(うざい)
電話帳にはいったある人の連絡先を目に入れたAは、下にスクロールしていく。
そして、ピタッとある人のところで止めた。
画面に表示されたA。
優しく、触れる。
「フランさん……」
すぐそこにある自動販売機で売られているココアを、口に含んだ。
はあっ……と吐いた息は、空に溶け込む。
赤い空。果てしなく続く。天井のない、限りのない空。
「…最後に話したの、いつだったかな。」
フランの職業は知らない。だけど、忙しいということは知っていた。
「電話したい、声聞きたい……けど、迷惑だろうなあ…。」
画面の表示を消さないまま、ベンチで体育座りをして顔をうずめた。
「次はいつ、あなたに会うことができますか……。」
なんて疑問も、彼には届くはずもなく。答えが返ってくるわけでもなく。
どこまでも広がる空に、消えていった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧みんく(プロフ) - ミステリちゃんさん» はい！もちろんです！ (2016年5月14日 22時) (
レス) id: cc06472bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ミステリちゃん(プロフ) - 短編の方も作ったので、よろしくです！！リクエストいっぱい下さい。 (2016年5月14日 20時) (レス) id: 67b7d69040 (このIDを非表示/違反報告)
碧みんく(プロフ) - ミステリちゃんさん» そうなんですねっ！わかりました、読んでみます！ (2016年5月14日 20時) (レス) id: cc06472bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ミステリちゃん(プロフ) - 後、もう一つ、ヴァリアー運動会で調べれば出で来ると思います (2016年5月14日 19時) (レス) id: 67b7d69040 (このIDを非表示/違反報告)
ミステリちゃん(プロフ) - 最近書き込み出来なくてごめんなさいm(__)m私も、作品書いてみたので無理にとは、言わないけど、見てみて下さい(*^-^*) (2016年5月14日 19時) (レス) id: 67b7d69040 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧みんく | 作成日時：2015年1月25日 15時
