rendezvous 6 ページ6
それから荷物を持ったままうろうろしていた。
「君…座るところないの？」
扉が開き、一人の男の子が顔を出す。とても整った顔立ち、白すぎる肌。エメラルドグリーンの瞳。なんだか、懐かしい？
『えっと、混んでて？』
「良ければどうぞ？席が空いてるんだ」
たしかにこのコンパートメントには彼しかいない。でも私の直感が入ってはいけないと言ってる気がした。でも荷物の量から見て１年生。ここで話しておかないと年中ひとりぼっちというのも…。知り合いが大いに越したことはないよね。
『じゃあ、お言葉に甘えて』
私は席に腰を掛けた。ふうっとやっとひと息つく。
「僕はトム。トム・リドル」
……え。なんだろう、この血が沸き立つような感覚。一瞬だがぶわっと全身の毛がたつような感覚が起こる。だが、すぐに収まってしまったため私は気にしないように努めた。
『私はA・アルフォード』
「アルフォードって、あのアルフォード？」
『ふふ、どれだろう。スリザリンに仕えてたらしいアルフォードだよ』
トム・リドルは笑みを、それはそれは気色の悪い笑みを浮かべた。いや、周りから見たらイケメンな笑みなんだろうが…この人もどこか胡散臭い。ただネオ兄の彼女のような嫌悪感はなかった。
「僕のことはリドルって呼んでくれる？」
『いいけど…トムが名前じゃないの？』
トム、という名前に嫌そうな顔をする。でもそれは一瞬で、すぐに胡散臭い笑みを浮かべて「どちらでもいいよ」と。
『嫌いなんだね。名前。じゃあ、リドルだね！よろしく』
リドルは少し意外そうな顔をしたが、よろしくねと笑った。何度もいうが、胡散臭い笑顔で。
でもなんとなく、指摘をしたらそれはそれで面倒かなと思った私はそれ以上触れることなくホグワーツ楽しみだねっと他の話をし始めるのだった。
リドルのお陰で退屈することもなく、ホグワーツへと到着した。
ものすごい人数がのってたのか、ネオ兄を探すことはできずリドルと共に荷物を置き、食堂へと移動してきた。
「これは…すごいね。天井に魔法をかけてあるんだ」
『よく知ってるね。あ、あそこ空いてる！リドルあそこ座ろう』
リドルが博識なのは列車の中の会話でわかっていた。魔法のことも呪文こそ解らないようだが、ものを浮かせたり、揺らしたり無言でできるのだ。この人は偉大になる、私はこのときからそう思っていた。
rendezvous＝出会い
次章は、true character
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Yo - 読んで凄くどきどきしました！続き楽しみにしています (2022年2月20日 18時) (
レス) @page21 id: 81b633d03b (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！！見てくださってる方がいらっしゃるとは…とても嬉しいです。更新停止していたのですが、これは早めに再開しなければですね。今しばらくお待ちくださいませ。 (2020年3月14日 18時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続編が楽しみです (2020年3月14日 9時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋桜 | 作者ホームページ：http://akenotuki4869
作成日時：2019年12月30日 15時
