rendezvous 4 ページ4
「全く…。よいよい、行け」
お祖父様は呆れたように言う。家が大事って気持ちは分からなくないんだよ？でも私はお祖父様の人形じゃない、好きにやりたいの。
「A」
呼びかけに『はい』と答える。
「本当に大きくなった…。アルフォード家の呪いは破れぬ、それに苦しむときもあるだろう。わしとてそうだったのだ。だがな、わしはAの味方だ、気を付けて学んでくるんだよ」
さっきのような固い表情はなく、そこには愛情がこもっていた。
そして少し寂しそうに瞳が揺れている。
お祖父様はアルフォード家のことを優先するが決して、心がわからない大人じゃない。だから大好きなんだ。
「そうだ。おいで」
お祖父様の声に反応し、2匹の梟が飛んできた。
「プレゼントだ。こいつらは兄弟だそうでな、引き離すのもかわいそうだ。一緒に連れていってあげなさい」
２匹の梟は「ホーホー」と羽を羽ばたかせている。まるで挨拶しているようだ。
やや小さい方が弟なんだろう、オレンジがかったとても綺麗な色をしている。兄の方は黒のなかに青が混じっている様でとても凛凛しい。
『ありがとう、お祖父様。そうだなー。君は青っぽいから…ヨイ。こっちは朝焼けみたいだから…アケ！』
「ヨイ？アケ？とな」
『日本という国の言葉だよ。夜のことを宵(ヨイ)、朝が明けることを暁(アケ)って言うんだって』
２匹は嬉しそうにすり寄ってきた。まるで言葉がわかるみたいだ。その可愛らしさに私も顔が綻ぶ。
「よい名だ。ヨイ、アケよ。Aを頼むぞ」
「「ホー」」
私とお祖父様は一斉に元気よく鳴いた2匹に驚きつつも笑いあった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Yo - 読んで凄くどきどきしました！続き楽しみにしています (2022年2月20日 18時) (
レス) @page21 id: 81b633d03b (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！！見てくださってる方がいらっしゃるとは…とても嬉しいです。更新停止していたのですが、これは早めに再開しなければですね。今しばらくお待ちくださいませ。 (2020年3月14日 18時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続編が楽しみです (2020年3月14日 9時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恋桜 | 作者ホームページ：http://akenotuki4869
作成日時：2019年12月30日 15時
