Gifts from the past 8 ページ21
怖い、分からないけど、怖い。
「ちょっと、辞めてくれる？A、立って」
リドルはため息をつきつつ、私の手をつかむと結構強引に立たせた。目元に涙を浮かべる私をみて、優しくそれをぬぐうと笑みを浮かべる。それは本当に優しい笑みを。
「Aに無理強いはしない。僕のものに、勝手に命令しないでくれるかな。亡霊の癖に」
情けない顔の私をぎゅっと抱き寄せると、不機嫌そうにそう言う。
「これはこれは、随分溺愛してるんだね？Aのこと」
「溺愛？違うよ、これは僕が見つけたモノだ。僕の駒だ。僕のものは僕以外が扱うなんて可笑しいだろ？」
リドルはさも当然のように言ってるけど、私はいつリドルのモノになったのかな…？と思いつつも今突き放されたくないので、リドルの服の端をきゅっと掴んだ。
「仕方ない、まあいいよ。俺はただの日記だから君達に助言はできても、他のことはなにもできないからね。さて、トム・リドル。ゴートンの息子。君は僕の後継だ。望んでも、望まなくてもね」
「日記？」
「そう、日記に魂を定着させてるのさ。君だって扱えるよ？ただし、闇の魔術だけどね」
『あの…サラザールさん』
「なんだろう？」
『リドルを…闇の帝王にするのは辞めてください…彼は』
「いいのかい？リドル。Aは君の知らないことを知ってるよ？闇の帝王だって。なんだろうね、それって。君の駒なのに、主の君が知らないことを知ってるなんて駄目じゃないのかな」
そんな、焚き付けるようなこと…。ふと、リドルの目を見ると赤で…。
「A」
名前呼ばないでよ。リドル。
「闇の帝王ってなに？」
聞かないでほしい。私が知ってることなんて、きっと予言の一部にもみたない。でも以前お祖父様が誰かと話してるのを聞いてしまった。次の後継者は、帝王となる。と。
『…』
「答えられないの？」
私が黙りを決め込むと、リドルはため息をついた。「じゃあ、聞かないよ」と。
「本当に優しいんだね、リドル。でも彼女を野放しにしない方がいい。予言はこう言ってる。ラウムを味方とするものはその最大の加護があり、敵とするものは全て塵とかす。アルフォード家の呪いはラウムの呪いとも言われていてね、その当主はカラスのような漆黒の翼を持つんだ。君が飼い慣らせるか否かで勝敗を決めるのは確かだよ」
「…僕の方が強い。僕は一人でも勝つ。お前に問う！僕は何者だ」
続く (更新停止中)
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Yo - 読んで凄くどきどきしました！続き楽しみにしています (2022年2月20日 18時) (
レス) @page21 id: 81b633d03b (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！！見てくださってる方がいらっしゃるとは…とても嬉しいです。更新停止していたのですが、これは早めに再開しなければですね。今しばらくお待ちくださいませ。 (2020年3月14日 18時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続編が楽しみです (2020年3月14日 9時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋桜 | 作者ホームページ：http://akenotuki4869
作成日時：2019年12月30日 15時
