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A…
A……
あぁ、またこの夢だ。
「A」
そっと目を開けると目の前には黒いローブをまとった人。彼はまた笑ってる。表情は分かるのに顔が見えないその人。
「やあ、A」
そして私をいとおしそうに、呼ぶ。
『また来たの？』
私はローブのフードをはずして顔をみたいと手を伸ばす…が、寸でのところでその人は避けた。
「言っただろう？私の顔を見せることは出来ないと。心配しなくていい、ホグワーツに行けばお前も得られる」
逃げられてしまった私はぶーっと拗ねる。それをまた笑うように言葉を紡ぐ。
一体何が得られるのか、聞いても教えてくれない。行けば、わかる。ただ毎回そういうだけ。
この夢を見始めたのは、もうずっと前から。
いつも名前を呼ばれて目を開けて、ローブを掴もうとしてかわされて、雑談して、目が覚めるそんな毎日だ。
「私はもうここに現れることはない。だから別れを告げに来た。だが、案ずるな。寂しさなど感じてる暇はない。私の後継者がAを待っている」
え。
またいつも通り雑談するんだと思っていた私は、情報の収集が追い付かない。
色んな話を聞いたんだ…。魔法とはなにか。ホグワーツのこと。まだ聞きたりないよ。
『待ってよ。それは私が明日からホグワーツに通うから？でも、クリスマスや春には休暇で帰ってくるし…』
「もう、私は必要ない。Aは、ホグワーツでよく学び、よく遊び…今度は私の目ではなく自分の目を通して世界を見るといい。誰についていくのかもな」
『それは…アルフォードの呪いのこと？でもそんなのただの伝説じゃないの？そう言ってたじゃない、昔！』
「そうだったかな。…だが、呪いは存在する。しかしな、そんなもので人を留めることなど出来ないとも思っている。レオはたまたま私を選んでくれただけだ。Aも自由にしたらいい」
ローブの人はそう言うと私の頭に触れた。
ふわっと辺りに白い羽が舞い散る。この人が触れると私の背には大きな翼が生える。これも呪いのひとつ。定期的に翼を広げないと身を焼かれるような熱におかされることになる。
この人曰く、主を探すための道しるべ、だそうだ。主がいたら羽が黒に変色するんだと。
「ほら、もう朝だ。…行きなさい」
目映い光に目が眩む。
その人が手を振るのを確認すると私はまた目を閉じた。
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Yo - 読んで凄くどきどきしました！続き楽しみにしています (2022年2月20日 18時) (
レス) @page21 id: 81b633d03b (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！！見てくださってる方がいらっしゃるとは…とても嬉しいです。更新停止していたのですが、これは早めに再開しなければですね。今しばらくお待ちくださいませ。 (2020年3月14日 18時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 続編が楽しみです (2020年3月14日 9時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋桜 | 作者ホームページ：http://akenotuki4869
作成日時：2019年12月30日 15時
