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最後の授業を告げるチャイムが鳴る。
「はい！ということで本日の授業はここまで。えーっとですね、最近他校の男子生徒がうちの女子生徒におかしな絡み方をするという事件が多発しています。石橋と吉村という女装趣味のある男子を知らないかって聞いてくるらしい、ねー怖いねぇ」
椋木先生がそう話し、私は少しドキッとする。
三橋くんは表情ひとつ変えず頬杖をついてその話を聞いてるけど、伊藤くんの方を見ると、流石に動揺しているのか目が合った。
「えー女子はくれぐれも気をつけて帰るように。もし他校の生徒と目が合ってもね、えー、すぐにあのー、まずーしゃくれてみてください。こうやってへへへっつってね」
椋木先生が話してる途中で、みんなは席を立ち教室を出て行った。椋木先生はそんなのお構いなしに話していて、私も席を立ち、佐川くんに続いて教室を出ようとしたところ、伊藤くんは佐川くんに声をかけた。
「おい佐川。さっきの知ってる？石橋と吉村」
「あー、なんか開久のOBが探してる奴ららしいっすよ。」
「開久？」
「はい。この界隈でイッッッチバン関わっちゃマズい、もうツッパリしかいない最強校っス。OBはもちろん、ヤクザ」
伊藤くんは黙り込んだ。
「桜宮さんが今朝声かけられたって言ってましたよ」
「えっ、Aちゃんが？」
私は頷いた。
佐川くんが石橋と吉村の正体を知ったら、佐川くんが開久に絡まれた時に色々と大変なことになりそうだから今は黙っておこう。私は心の中で黙っててごめんと謝る。
「ツッパリしか居ない高校なんてあるんだ……どんな入試をやっているんだろう」
「まぁ男子校っスからね。まぁみんななんかもう上級生に喧嘩売るつもりで入学するらしいっすよ。入試も、自分の名前を平仮名で書けたら合格らしいっす」
佐川くんはそう言って笑いながら教室を出て行った。
「まずいぜ三橋……」
そう呟いた伊藤くんの横を、三橋くんが通り過ぎて教室を出て行った。
「朝ああ言ったのはそういうことだったのか……」
「うん……言うか迷っちゃって。黙っててごめんね」
「ううん、Aちゃんは気にしないで」
「ありがとう。開久に聞かれたけど、私何も言ってないから」
「そっか。ありがとな」
伊藤くんはそう言って私の頭をポンポンっと叩き、教室を出て行った。
初の頭ポンポンに少しキュンとしてしまい、その場に立ち尽くす。ダメダメ、京子ちゃんに怒られちゃう。
私には片桐さんが……って何考えてるんだ、私。
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こいずみ(プロフ) - 青龍 葵さん» コメントありがとうございます！返事が大変遅くなりましてすみません、、！！久しぶりに更新しました。またお楽しみいただけると幸いです！！ (2021年10月21日 23時) (
レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新を楽しみにしてます。 (2021年5月3日 5時) (レス) id: e10675e39d (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - hiroさん» ありがとうございます！！ (2020年8月18日 11時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
hiro - とても面白かったです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年8月14日 1時) (レス) id: ed14337de3 (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - 豫さん» 果たしてお家デート(？)なのでしょうか！！笑 きゅんきゅんしていただけて嬉しいです〜！！ (2020年8月8日 1時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こいずみ | 作成日時：2020年7月31日 16時
