☆*｡七色向日葵｡*☆

第二十三話〜ひとりでできるもん！〜 ページ24

とりあえず瞬間移動したらしい晴奏くんのことは忘れようと思い、お目当ての漫画を買って店をでた。


そのあとお茶でもしようとカフェに行き(一人で)、まだ時間があったのでゲームセンターにも行った(ひとりで！)。


ちなみにクレーンゲームはそこそこの腕だと自負している。


ついでなのでお気に入りのアンティーク調の雑貨屋を見て回って(一人で！！)夕飯もファミレスで済ませた(一人で！！！)。


ゲヘヘ、ハンバークステーキとうどん美味しかったなグヘヘ♪デザートのあんみつもなかなか…ｼﾞｭﾙ


いかんいかん、一人でよだれなんか垂らしてたら完全にやばいやつだ。


と自重なんかしてみる。





まあ、久々にとても良い休日を過ごせた気がする。


最近は転校の関係もあり、あまりゆっくりできなかったから、今日はすごく充実していた。と思う。





なんて、そんなことを考えながら1人帰路につく。


もう辺りもすっかり暗くなり、街明かりが妙に眩しい。


恋人やら友達やら家族やらとわいわい楽しそうに歩いている人、時計を見ながらそわそわしている人、ひとり寂しそうに歩く人。

休日だからか、もう夜になるというのに街はそんな大勢の人達で溢れていた。


その大衆を横目に私は足をすすめる。






ﾋﾟﾛﾝ♪



「ん？LIME？」



スマホをみると


[成神]:メッセージがあります


！？？！？！？www


なになになになに成神透！？なんで！？あの女嫌いが！？は！？あ、また理事長関連？




などと考えながらトーク画面を開く。









[成神]:サツキちゃん！うしろ(∩´∀`∩)









サツキ…ちゃん………………顔文字……。ゾワッ






待ってすごい寒気したんだけどこの人大丈夫？ナニコレ世界の終わり？滅亡？



頭にトランシーバーマイクと旗を持ちながら歌う人を思い浮かべていると、ふと『うしろ』という文字に目が止まる。









って、うしろ？









うしろを振り向くと、そこにはすこぶる機嫌の悪そうな成神 透と成神 透のスマホと彼のスマホを両手にこちらに手を振る楽しそうな晴奏くんが立っていた。

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