JUMPの闘病生活。 (ページ7)

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俺たちはページ7

涼介サイド

――――頑張って生きような

その言葉を言ったこと、後悔している。

なんでそんなことを言ったのだろうかと、自己嫌悪が襲ってくる。

なんか、頑張らなくては生きられないみたいだから。

頑張らないと生きられないなんて、嫌だと思ったから。

俺が考えすぎなだけかもしれないけど。

俺たち病気の子供は、いや、子供だけじゃなくて大人も、ほんのちょっとのことを気にしてしまう。

ちょっとしたことがきっかけで、自分をコントロールできなくなるんだ。

できることなら、後悔のない人生でありたいからだろうか。

いつ死んでもいいように、と考えているのだろうか。

今だって泣きたい気分だった。

侑李が隣にいなければ、きっと泣いている。

侑李の前では、強い自分でいられるんだ。

侑李は、神様が用意してくれた俺の宝物だから。

侑李が笑っていたら嬉しいし、泣いていたら俺も泣きたくなる。

涼介「ねぇ、侑李。なに読んでるの？」

隣のベッドで何かの本を呼んでいる侑李に話しかけた。

侑李「医療ミステリーだよ」

なんか難しそうなの読んでるなぁ。

侑李「どうしたの？涼介も読む？」

涼介「ううん、あっ、トイレいってくるね」

侑李「すぐ戻ってきてよ」

涼介「わかってるよ」

そう言って部屋を出た。

トイレに行くというのは、嘘だった。

１人になりたかった。なんでかはわからないけど。

どこに行くかも決めてなかったから、ただひたすら歩いていた。

結局、外の景色を眺めることができる、13階の休憩スペースに並べられた椅子に座った。

俺たちは、この外の世界に出られるのだろうか。

高層ビルだって、大きな公園だって、ショッピングモールだって、今の俺たちには輝いて見える。

昔は、よく公園で遊んでいたのにな。侑李。

涼介「もうそろそろ帰るか」

ゆっくりと立ち上がって、エレベーターで9階に降りる。

廊下の奥まで歩いて俺たちの部屋に入る。

涼介「侑李、ただいま」

ドアを開けると―――――――――――――

涼介「侑李？侑李！」

侑李が床に倒れていた――――――

侑李。死ぬの？

俺をおいて、こんなにも早くいっちゃうの？

さっきまで、笑ってたじゃん。

ダメだよ、侑李。

お願いだから、死なないで。