侑李の気持ち(mui☆様 リクエストです) ページ9
侑李サイド
いつも以上に重いまぶたをあげると、涼介が心配そうな顔でこっちを見ていた。
涼介「侑李? 大丈夫?」
涼介はそう言いながら、ナースコールを押した。
侑李「りょ……すけぇ……」
涼介「どーした? 頭痛い?」
侑李「……うん」
涼介「くらくらしない?」
侑李「……するぅ」
涼介「辛いね。だるいよね。熱も出ちゃってるしね」
侑李「……うん」
涼介は僕のお腹をポンポンとしてくれているけど、みぞおちが痛かったから「やめて」と言った。
涼介「ごめんな」
侑李「ううん」
ガラガラガラ、と音をたててドアの扉が開いた。
伊野尾先生「侑李。平気? 貧血、ひどかったから点滴したよ。それとね、熱もけっこう出てたから、辛いと思うけど、もうちょっと頑張れるかな。また楽になるからね」
侑李「うん」
ひどい貧血も、熱も、もう慣れるほど経験している。
伊野尾先生「また、しんどくなったら呼んでね。涼介もだよ」
「ごめんね、ちょっと呼ばれちゃった」と言って携帯電話を耳にあてながら出ていく伊野ちゃん先生を涼介と見送った。
涼介「侑李、俺さ、その、…………やっぱいいや、何でもない。今の忘れて」
侑李「うん」
涼介「今日はもう寝よっか」
侑李「うん」
貧血も熱も毎回寝ればなおっていたし、涼介も疲れてるだろうから、いつもより早く寝る。
明日には、もうよくなってるかな。
まぁ、一週間以内には良くなるだろう。
もしかしたら、その考えがいけなかったのかもしれない。
治るだろうと期待していた僕は、このあと、絶望を味わうことになる――――――――
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作者名:J | 作成日時:2020年3月15日 20時