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tn「ほんま、Aさんはええ子やなぁ」
ベッドに寝るトントンさんに目をやると、辛そうに目だけをこちらに向けていた。寝てないんかい
『…そうですか?』
tn「めちゃくちゃ態度悪いコネシマを手当てしてやってんやもん。ま、俺も含めてだな…」
「悪かった、な」とトントンさんは伏し目がちにして謝った
『いいえ、多少は傷ついたりイラッとはしましたけど…皆さんの反応は正しいですよ。それに、手当てしたのも私は皆さんのことを仲間だと思っているからです。仲間だと、認められたいからです』
信用されるための1歩ですよ、と付け足す
『時間がかかっても、仲間だと認められれば…それでいいです』
tn「やっぱ、ええ子やな。今までごめんな、Aさん。俺はもう、仲間だと思ってるよ」
トントンさんは笑ってそう言った。少し驚いたけど、私もすぐに返す
『ありがとうございます。さ、もう少し寝てください』
トントンさんは適当に返事をすると、静かに目を閉じた
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knside
kn「ふーん…」
手当された腕を見て、声を漏らす
意外と優しく手当てするんやな、とあいつの顔を浮かべた
訓練後の俺の傷にすぐに気づき、引き止め手当てをした。あいつの細っこい腕が俺の腕を取り、慣れた手つきで手当てしていく。その顔は至って真面目で真剣だった。手を取られている間、伏し目がちなあいつの顔をじっと見つめていた
…そばかすなけりゃ割と可愛いな、なんて阿呆みたいな事を考えて
ま、あいつの事嫌いやし言動も最悪やからどうでもええけど
それにしても、よく俺の事まで手当てしたな。普段さんざん邪険にされてんのに
"2人とも結構派手な訓練するから、打撲ですまなかったらまずいじゃないですか"
俺らを心配してるような言葉。あいつの顔
それにまたイライラする。どうせ敵のくせに、俺らの事何も分かっとらんくせに。どれだけ必死に訓練してるか、命をかけてるか
…そう、思いつつも。あいつの優しさに罪悪感を感じた。自分の中の矛盾した思いに、またイラつきながら医務室を背にした
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麗輝★ばりっち(プロフ) - 牛乳メロンパンさん» んー、ありがとうございます! 笑隣にいたのに送ってくんな!! (2019年11月20日 13時) (レス) id: 89f71fdb45 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳メロンパン - おもしろいです!更新頑張ってください、応援しています!! (2019年11月20日 9時) (レス) id: 013d21c47b (このIDを非表示/違反報告)
麗輝★ばりっち(プロフ) - 蟻さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします(。_。*) (2019年9月4日 7時) (レス) id: 89f71fdb45 (このIDを非表示/違反報告)
蟻(プロフ) - 続編おめでとうございます。お気に入り登録失礼します。 (2019年9月3日 2時) (レス) id: ac72b0833b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tear x他1人 | 作成日時:2019年9月2日 15時