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そしてふぅと１つ息を吐いて続ける。
「さて、ようやく本題ですね。先程の私の言い回しから私の役職がもう１つあるのは察しがついたと思いますけど、そのもう１つというのが『教育機関管理最高責任者』という長ったらしいものなんですよ。多分貴女ならこれでどういうことか判ると思いますが……どうでしょう？」
首を傾げて訊いてくる彼。
……私に対して些か過剰評価しすぎではないだろうか。ただ――
「――まぁそうですね、何となく判りました。
私の書いたようなああいうジャンルのものは大抵は上へと送られますから、その工程のどこかで貴方の目に留まってグルッペンさんへと提出された……といったところですか？」
「はい、大体はそんな感じです。初めてあれを見たときは驚きましたよ、まさかああいったことを言う人が中学生の女の子だなんて思いもしませんでしたから。」
本当に凄いと思います、だなんて褒められるとどうしていいか分からなくなってしまう。
少なくとも私の中ではそれが普通であったので凄いと思ったことはなかったのである。
「あれは……まぁ、私の思ってることを素直に書いただけですから……。」
「それがすごいんですよ、だって私だけじゃなくてグルッペンさんも認めてるんですからね。審議だって実力があるから合格できたんです。貴女は総統が認めた実力の持ち主ですから、もっと自信持っていいんです！」
「ぜ、善処します……。」
こうは言われたものの、正直、自分が凄い人間や良い人間だとは微塵も思っていないし、思えるはずもない。
当然だろう、本当に優秀な人間は保健室登校なんかしないはずだ。
私はただ単に、人より物事に深入りしたくなるだけの言ってしまえば面倒な人間なだけなのだ。
しかしそんな事を期待してくれている彼らの前で言うわけにはいかない。
それ故に繰り出された私の「善処」という言葉でとうとう会話が失速してしまった。
それを区切りに彼は「ありがとうございました」と言いながら鞄を私に戻した。
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狛々(プロフ) - 美しい文章を見ることができてとても満たされました…！貴方様の細かな場面表現がとても好きです。どうかご無理なさらず、更新を心待ちにしております。 (2023年2月22日 15時) (
レス) @page25 id: 0c572bf162 (このIDを非表示/違反報告)
黒井 屑(プロフ) - 夢主ちゃんがドタイプなんです……！15歳？気にしない。(ロリコン) 貴方の作品がめちゃくちゃ好きです。応援してます。 (2020年2月14日 20時) (レス) id: 3248997e70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁の園 | 作成日時：2019年11月2日 9時
