64 ページ17
*
……と同時に部屋の中から飛来する何か。
彼はすんでのところで左に飛んでそれを躱した。
「うおっ！！？？ あーやっぱりな！！
おいおいおいおい誰や誰や食器を兇器にしとるアホは！！ 当たったらどないしてくれんねんｺﾞﾙｧ！！」
入口に一歩踏み込んで騒ぎ立てる鬱先生。
先程飛んできたのはおそらくナイフ辺りなのだろう。
鬱先生が止めてくれなかったら今頃大変なことになっていたと思うと恐ろしくなってしまう。
しかしそれは暗闇が覆うようなものではなかった。
「いやー、くっそー……当たらんかったかー……！」
「おいコラゾムてめぇか……！ こうしてなかったらホンマにグサァいっとったで？！」
「いやまぁ大先生なら当たらんし当たっても死なへんやろ！」
半笑いでそう返すのはゾムさんのようだ。
……鬱先生は一体どんな扱いを受けてるんだろう。
それとゾムさんも、なんでナイフなんか投げてるんだ……？
「いやそれはそうやけど！
お前一歩間違ったら僕やなくてロメラちゃんにグサァいっとったんやからな？！」
「……はぁっ？！ おまっ大先生、それ先に言えや！！」
鬱先生の言葉を聞いたゾムさんはかなり驚いたような声を出す。
そしてこちらへと近づいてくる足音が1つ。
流石にもうナイフが飛んでくることはないだろうと鬱先生に続いて私も中に入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狛々(プロフ) - 美しい文章を見ることができてとても満たされました…！貴方様の細かな場面表現がとても好きです。どうかご無理なさらず、更新を心待ちにしております。 (2023年2月22日 15時) (
レス) @page25 id: 0c572bf162 (このIDを非表示/違反報告)
黒井 屑(プロフ) - 夢主ちゃんがドタイプなんです……！15歳？気にしない。(ロリコン) 貴方の作品がめちゃくちゃ好きです。応援してます。 (2020年2月14日 20時) (レス) id: 3248997e70 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：暁の園 | 作成日時：2019年11月2日 9時
