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「まずこの審議の意義について私が説明する。
この審議は、優秀な才能を持つであろう彼女が真に我らが軍部に相応しい者であるかを見極めるものである。審議は幹部ら諸君が知るように通常ならば優秀な兵の昇格審査として行われる。しかし今回は私の権限を以て特例的に執り行うため、内容も通常とは相違があるということを把握するように」
閣下は皆の顔をぐるりと見回しながら仰った。
その「形式的な文言」を言い終えると、閣下は私に視線を合わせた。
「では、本題に移ろう。」
彼の深紅の瞳が私を捉えて離さなかった。
「ロメラ。今から１つ、お前に問いを与える。
時間は問わないから、それについて自由に語り給え。」
「……承知致しました、総統閣下。」
私は軽く座礼をして言った。
ちらりと窓の外に見える色付いた草木が華やかだった。
割れた窓から入ってくる外気は涼しく、日光と混じって当たれば心地良い眠気を誘ってくれるだろう。しかし今はその涼感が私の脳を冴え渡らせてくれていた。
そして、閣下は一呼吸ついて問いを告げられる。
「――お前は、時間とは何だと考えているか？」
幹部の方々はその問いに目を見開いておられた。
おそらく「そんな難しげな問いに子供が答えられるはずない」と思っていらっしゃるのだろう。
しかしその問いは非常に高尚な香りを漂わせており、私を宴の深淵へと誘っていた。
こうして人から問いが出されるということなんて早々ないし、生身で聴いてくれることもなかったのだ。私は嬉しくなってしまってつい顔が綻ばせてしまう。
こんなの、考える時間も要らない。ノンタイム、リアルタイムでの論理構築は可能だ。
なにより、恐らく前にもこんなことを考えたことがある。
「……回答しても、宜しいでしょうか？」
そう言えば閣下は「問題ない。好きに始めてくれ」と仰った。
……ならば、始めてしまおう。
私は、回答を始めた。
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暁の園(暁夢路)(プロフ) - みしろさん» い、今通知を見てビビり散らしております……か、感謝の極みであります……！！ 読みやすいと言っていただけて安心しました、如何せん小生文体が堅くなってしまった人間でしたので(-_-;) コメントありがとうございます、頑張ります！！ (2019年11月2日 7時) (
レス) id: 2136db8e08 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ - 回答パートも嫌味がなくて納得できるし、こんな考え方もあるんだ…！と素直に感心しました…これからも体調にお気を付けて頑張って下さい…！勝手ながら影からひっそり応援させていただきます (2019年11月2日 7時) (レス) id: 950f4c5674 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ - 圧倒的な語彙力を感じました…とても読みやすくて頭にすんなり入ってくるので時間を忘れて熟読できました…！ (2019年11月2日 7時) (レス) id: 950f4c5674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁の園 | 作成日時：2019年5月14日 20時
