陸拾肆 ページ21
Aside
水無月、それは梅雨の時期。
この時期の私の悩みは
彩「わぁ。ふわっふわですね。どうしたらこうなるんですか？」
茨「せっかくですしこのふわふわ具合を生かしましょうか。」
髪が癖っ毛で収拾つかなくなることだ。
空「にしても、図がシュールだわ。」
奏「確かに。」
それもそうだろう。だって、七種兄妹が、半分ずつ、私の髪をいじってるんだから。
奏「彩はともかく茨先輩が人の髪をいじるのが上手いのは意外。」
茨「え？三つ編みって楽しくないですか？」
A「三つ編みどころか編み込みにされてる気がする。」
クオリティ高いよね。自分のより人の髪をいじる方が簡単なんだけどさ。
彩「後でかなと空の髪も一部編み込みにしますね。せっかくこの後は音楽番組に出演なんですから、揃えた方がいいでしょう。」
奏/空「「え？」」
ここはスタジオの楽屋。七種兄妹がどんな感じにいじったかた教えてくれなかったので各々ここで確認しているところである。
空「編み込みではないわね。私は。」
奏「三つ編みでグルーってしてるの可愛いよ。」
かなは左側を編み込みに、空はハーフアップにするくらいの高さで三つ編みてくるっと巻かれていた。
かく言う私は、編み込みからの２つ結びである。ツインテールではないとだけいっておこう。
彩「このままサプライズゲストとしての出演ですからね。SNSが愉快なことになるはずです。」
A「いい方向でバズるなら放置。さて、行きますか。」
空/奏「「はーい」」
「本日のシークレットゲストはこちらの方々！早速１曲お聴きください。どうぞ！」
ライトが私たちに当たる。今回の曲は、私がセンターで、穏やかで、柔らかな曲。
ほんといろいろバズりそう。
「はい、アゲハの３人ありがとう。今日はいつもと雰囲気が違うね。」
千「皆三つ編みしてるね。Aが２つ結びっていうのははじめてみた。」
百「ほんとだ！ いつも大人っぽいAがJCっぽい」
嬉々として私たちに絡んでくるRe:vale。
アゲハ「「「JCっぽいじゃなくてJCです」」」
千「どうしよう。ついつい大人っぽいから忘れちゃう。それにしても....Aの髪はふわふわだね。」
百「ほんどだ！モモちゃんも触る！」
男2人に髪を触られるっていうシュールな図。
A「この時期の癖っ毛の末路です。ふわふわだけど、絡まり易いんですよ」
この後もトークは続き、これは神回しと呼ばれるようになったらしい。
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作者名：綾 | 作成日時：2020年8月24日 11時
