灰色の夢 (ページ4)

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Part 4 ページ4

はははっと賑やかな笑い声が上がる。
お酒の席がこんなに楽しいものかと。私は少しずつ心が落ち着いていった。
そして3人に私と弟者さんが一緒にいる経緯を話した。

鉄塔「あ〜、なるほどね、それは…大変」

ドンピシャ「まぁ…なんというか…」

ぺちゃんこ「だったらこれから毎日、弟者がこの子に会いに行けば？どうせ、暇でしょ？」

弟者「え？あぁまぁ、暇っちゃ暇だけど」

鉄塔「満更でもないでしょ？」

ニコッと笑って私の顔を覗いた

A「えっ！？、あ、えぇっと」

慌てる姿を見て鉄塔さんは余計にニヤッと口を上げた。

ドンピシャ「あぁ、悪い顔してる悪い顔してる、おっさんの悪い癖が」

鉄塔「おっさん言うな、って君らも変わらないからね？」

ぺちゃんこ「ははっ、確かに」

弟者「まぁ、ここにはAちゃん以外、みんな、おっさんだから」

A「い、いえ！みなさんまだまだお若くてかっこいいですよ？」

ドンピシャ「嬉しいねぇ〜！若い子に言われると」

ぺちゃんこ「やばいやばい、その反応がもう既におっさん」

鉄塔「だから、みんな、変わらんよ」

弟者「ぐふふ、それね」

また笑い声があがる。
この時がずっと続いて、こんなお客様をお相手出来たらな、なんて思ったりもして、本当に自分も遊女であることを忘れるくらい楽しい一時だった。

遊楽四谷

弟者「じゃあ、これを女将さんに」

懐から封筒を取り出して私に渡した。
きっと中にはお金が入ってるのだろう

弟者「ほんじゃ、またな」

A「はい、また。」

軽く手を振っては彼は歩き出した。
私は封筒をぎゅっと握りながら彼の背中が見えなくなるまで見つめていた。