005：宮くんと私と線引き ページ5
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「…………」
「…………」
どうやら言葉の意味を噛み砕けなかったらしい司ちゃんは、切れ長の目をぱちぱちと瞬かせている。
そうなるよねー。
ていうか一年前の私は、宮くんは確かにかっこいいけどファンにまではならない、とか言ってたもんなぁ。
「えぇえええ───むごっ！」
「バカバカ司ちゃんのバカ！」
余りの驚きに大絶叫を上げそうになった司ちゃんの口を慌てて抑え、私は周囲を確認する。
あぁほらみんなからの視線が痛いよ。
教室が死んだように静かだよ。
内心冷や冷やしながらも、顔にはへらりと笑みを浮かべて適当に誤魔化す。
「虫が飛んでてビックリしたみたいでーす」
「なんや虫かい！急に叫ぶからこっちまでビックリしたわ！」
「大変お騒がせ致しました〜」
シンと静まり返っていた教室に喧騒が戻る。
その事にホッと胸を撫で下ろすと同時に、恨めしい視線を司ちゃんに送った。
抑えていた口からそっと手を離す。
「ごめんやん。まさかそんな話やとは思わへんかってん」
「コンビニの焼きプリン二個ね」
「しゃーないな」
交換条件を呑み込んでくれた司ちゃんに満足し、私はやっとお弁当に手をつける。
ちょっと卵焼き甘すぎたかも……。
「ほんでどうするん？」
「……？」
「アプローチ」
「っ！？」
思いもよらぬ質問に、食べていた卵焼きが喉に詰まる。
ドンドンとゴリラみたいに胸元を叩く私に、司ちゃんは慌ててお茶を渡してくれた。
「そんな驚くことちゃうやん」
「そうだけどさ……」
私は確かに宮くんが好きだけど、この気持ちを伝えようとは思っていない。
だって相手は校内一・二を争う人気者。
私のようなリアコが大勢居て、その中には当たり前だけれど可愛い子達が沢山居る。
そんな中から自分を選んでもらうのは、一等の宝くじを当てにいくのと同じくらい難しい事だ。
分かりきった答えが目の前にある。
ならば告白する理由もないだろう。
そう見解を述べる私に司ちゃんは一言、「後悔しいひんようにな」とだけ告げた。
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ria(プロフ) - 私の心にズキュンっときました。運命ですね。好きです（真顔）更新、頑張ってください！ (2020年9月12日 20時) (
レス) id: 52e75d4e08 (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ味のリンゴ - なんだろ・・・・・・読み始めた時から運命だったのかな（は 、もう好きです（唐突 (2020年9月12日 17時) (レス) id: 106317acf4 (このIDを非表示/違反報告)
東花 - うん、、あの、、あれ、、もう、、うん、、好きです(語彙力) (2020年9月7日 15時) (レス) id: 8268995d78 (このIDを非表示/違反報告)
きいろ(プロフ) - いや、、なんか、、あの、、えーと、、好きです(迫真) (2020年9月7日 15時) (レス) id: d4f4d3c247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さいとー | 作成日時：2020年8月15日 12時
