［戦ブラ］甘くて楽しい短編集

傲慢 ページ4

「僕らがAちゃんを傷つけるとでも？」

「いえ、その心配は全くないですね。」


じゃ何を心配してんのさ。




まぁ、傷つけられることは無いね。私強いもん。



「陥れようとしてる可能性も…なくは無いですから」


私がそんな簡単に寝返るとでも思ってんのかねぇこの色男。

『私そんな心弱く無いし』


「ふふ、分かってますよ、可愛いですねAさんは」




ちょ、っと、え、？待って頭撫でないでここ甘味屋！

『ちょ、何…』


ニコニコしやがってこんにゃろ…！


「赤くなってるのも可愛いですね」



手を離せ！手を！


『もう私帰ってい？なんか遊びたいなら二人でやってな？ねぇ。私いらなくない？』


顔を赤くしながらそう言って席を立つと昌信さんが私の腕を優しく掴む。





何、と口を開こうとするとグイッと引き寄せられる体。



『なっ、…？！』



ぶつかると思って目を瞑れば頬に柔らかい感触が。


「おや…」




「じゃーね、Aちゃん。また甘味屋行こうね？勿論二人で」



『…別にいいけど甘味屋は飽きた』




私の最大の照れ隠し。

とにかくこの真っ赤な顔を見せるわけにはいかない。






それだけ吐き捨てて私は店を出た。







「…本当に傲慢ですね」


「君も言えたことじゃないでしょ？」


「ふふ、そうですね…ですが私達の彼女なので。」


「僕はほしいものはどんな手を使ってでも手に入れる主義でね。」


「私もですよ」

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