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アカ「ルキアー…」
今、私は絶賛退屈中。というのも、思ったよりもルキアの体力が無いので、休んでいる所だから。力は強いくせに。
ルキ「駄目だな。外に出てないと。」
苦笑なんてしてる場合じゃないぞルキア…私は追われてる身だし、ルキアだって体術なら出来てもその体力だろ…
ルキ「ゆっくり、長い距離を歩くんじゃ駄目かい?そっちの方が体力はもつんだ。」
ルキ「2、3時間眠れればいいんだ。駄目かい?」
2、3時間か。まぁ、少し長いけれど、いいか。慣らしていけば。
アカ「そうだな。そうするか。じゃ、もう今日は全部寝て、明日丸一日歩くか。」
ルキ「やったね。」
控えめな焚き火、炎に揺らめく向こう側。見えていた景色は一人の時と同じだけれど、気の持ちようでこんなにも景色はかわる。
謎獣の肉があったから、軽く炙って食べてみる。
アカ「ん、おいし。」
ルキ「本当だ。これ、どこでも手に入れたんだい?」
アカ「襲いかかってきた獣の肉。」
ルキ「うっわ」
刺してある串を、嫌そうに体から離すルキア。もう食べてるだろ…
ルキ「ま、食べたもんは仕方ないね。有り難く頂こう。」
アカ「そうだな。」
また腕をを枕にしようとしたら、
ルキ「剣を振るえなくなるんじゃないかい?」
なんて心配された。仕方がないし、事実なので着ていた上着を枕にした。
そのお陰で少し寒かったが、まぁいいか。
アカ「んむ、」
起きたら、頬をつつかれていた。私の目が覚めたにも関わらず、白く細い指は私の頬へ。
アカ「ちょ、ルキア、んぅ」
話している途中でもお構い無しかよ。
アカ「ちょっとルキア‼」
がばっと起き上がって手を掴む。にやにやと笑っているルキアがいた。
ルキ「あたしが起きたら、ずっとアカシャが唸ってるんだ。そりゃ悪戯したくなるだろ?可愛かったよ。」
なんということだろう…
アカ「はぁ〜…」
ルキ「ささ、怒らないでくれよ。ちょっとした出来心さ。」
アカ「二度としないでくれ…」
ルキ「それは補償できないな〜」
絶対明日はルキアに仕返ししてやる。覚えておけ。
アカ「…わかったよ、行こう…」
ルキ「お、許してくれるんだね?」
アカ「許すとは言っていない。」
ルキ「はははっ」
けらけらと笑うルキア。明るくていいな…
ルキ「すごいね。こんなに長時間外に出たのは久しぶりだ。」
周りを見渡しながら、ルキアは言う。
アカ「ルキアは明るくていいよな。」
全く繋がりのないことだけれど、口をついて出た。
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作者名:真 @アドミーク | 作成日時:2022年8月26日 17時