恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅲ【男主】 (ページ7)

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かくかくしかじか四角いなんとやら。
ゾムに状況を説明し、ついでに俺に変装してチーノを襲った奴に関する情報収集も依頼した。

zm「オスマンにチーノにルナ……厄介な面子が集まってるな。そうそう、お前の話を全て信じる奴はおらんやろうし」
「だからこそ貴方とも交渉と依頼にしているでしょ」
zm「せやな。ちょうど来週、参加するパーティーがあるんよ。他の知り合いにも頼んでチーノの周辺探り入れてみるわ」

彼の発言に思わず目をパチリと動かす。
ゾムといえば一匹狼。…そんなやつがパーティーに、しかも1人で参加するとは。知り合いにも頼むって…

「意外、です」
zm「お前の化粧じゃなかったら参加してなかったやろな。…この体質の影響も減るからたまには参加しておくかと思ったんよ。家からもたまには出ろって言われとるし」

俺のメイクが体質を抑えた…？
確かにこの世界でなら独特なメイクにはなるだろうが、魔力も魔法も仕込んだ覚えはない。
闇属性が関係しているのだろうか。まぁゾムにとっても良いことだしそこまで気にしないでいいか、うん。

「ならお願いします…あと「ここにいるはずだ！」…来ちゃったか」

目を覚ましたチーノが俺のいるだろう場所伝えたのだろう。そりゃ俺を犯人だと思ってるわけだし言うに決まっていたけれど。
というかさすが貴族が通う学校。警備隊を呼ぶ準備が早いことで。

zm「うわ、誰かを殺したって勢いで来とるやん」
「貴方は早く卵を持って移動してください。交渉の件は頼みましたよ」
zm「情報伝達は?」
「あ〜…人送るんでそれまでは待っといてもらえると」
zm「了解。それじゃ」

頑張れと他人事に言い残して、ゾムはしゅるりと図書館の天井裏へと入っていった。慣れた身のこなしを目の当たりにして、本当に軍の闇の部分を担っているのだろうと実感する。

埃ひとつ動かさないような動き、中を調べに来るだろう人たちも彼のことは気づかないだろう。

かく一方で俺はというと、荷物を持ちぎこちない歩きで図書館の正面口から出る。
そして、すぐさま

「捕まえろ！！」

警備隊に捕獲された。

ーーー

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