恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅲ【男主】 (ページ38)

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・〜apple pie〜ページ38

さて、今日の内容を全て受け終えて端で眺めていたのだが……

mb「なあ、ゼペルのやつ不正してるって令嬢たちが騒いでたぜ」
mb「うわありえそ〜。闇属性の魔法使って教師たち操ってるとか?」
mb「光属性のクラシアさんが危険って言ってたしなぁ。マジで悪いことしてそう…表情死んでて何考えてるか分からないから余計怖いっての」

あえて、なのか知らないが大声で俺のお話をされている男子生徒が数名。
どの世界でもこういうデリカシーのない奴らがいるのだなとため息が溢れた。

mb「でもそのクラシアさんも不正疑惑あるんだろ?」

試験イベで起きるルナの不正疑惑。
生徒会と仲良くしてる事を妬ましく思った令嬢たちのでっち上げだが、花より噂の生徒たちはガンガン広めてくんだよな。

mb「えーマジかよ…⁉︎平民だから何としてでも上に行きたいってか?」
mb「いやいや流石になくね？やっぱやってるならゼペルの方だろ」

確かにーwと笑う輩たち。なるほど男子生徒からすればクラシアより俺か。結局、俺の悪口がひたすら続き居心地が悪くなっていった。

(…帰ろ)

超強力気配消しでその場を離れ、ホールの出口をぬける。
つっても明日も実技だし今日はすることがない。おやつ時だし簡単なもの作ろうかな。
家庭科室へスタスタと院内を歩いていると、十字になった通路の交差点で意外な人と遭遇。

「オスマン……様…」

2年生は2日目も筆記試験なのだろうか、制服姿のオスマンが歩いてきた。ただ一つ前と違うとするならば、、、

os「あ〜！Aさんや！お久しぶり〜」

ものっすごいJK感が溢れていることだろうか。なに、この雰囲気と喋り方と距離感。
前世の一軍のJKたちこんなノリだった気がする。

(もしかしてもう1つの人格になっている?)

手紙には詳しく書いてなかったから俺もすぐに対応ができないのだが。

「お久しぶりです。あの、オスマン様はどうしてここに…?」
os「ん〜よくわかんない。すごいボーッとしてて、気が付いたらAさんがおった感じ」

なるほど、人格同士での記憶は共有できないようだ。俺の名前と特徴は伝えていたって感じだろう。