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なぜチーノがここに来た??
生徒会として…はないか。さすがに一年の新人を優勝者に寄越すわけないだろう。
ci「A、酷い有様やな」
「…どちら様でしょうか」
ci「誰にも言わんからそんな下手な演技せんでええよ」
特別衣装を着たままのチーノはさっきのピクトのように俺の顔を覗き込んでくる。
いや、メガネ落ちてきそうで怖い。
pi「あれ、チーノ気づいてたんだ」
ci「決勝戦の前に会ってて。言い忘れた事言いに戻ったら居なくなっとるんですもん。確定でコイツしかいないと」
「…事情聞きます?」
ci「もちろん」
そう言った彼はとても悪い顔をしていた。
俺はチーノに俺がフラワーフェスで両日のイベントに変装して参加することになっていた件を伝えた。
ci「全然応援してなかったんはそういう事か。…で、怪我の方は大丈夫なん？」
「簡潔にしか言う気ないですが。俺、クラシアさんの魔法受ける、怪我、治りにくい」
pi「ほんとに簡潔だ」
仕方ない。道化師へ無闇に情報出すことはできないのだ。ましてやルナと同じクラスだし。
ピクトの隣に座ってるチーノは、これ以上のことは聞いてこないがなんだか微妙な感覚のようす。
何か思う事はあるのだろう。
ci「闇属性の魔法って大変やな」
「ほんとですよ。お陰で今両手使えなくなってるし。だから起きれないし」
ci「へぇー…」
pi「だからどうやって運ぼうか考えてたんだよね」
「らっだぁ先生呼んで転送してもらいましょう」
今学院正面で挨拶担当の時間、とピクトは苦笑い。
なぜ肝心な時に来れないのか。あの魔法があれば特に問題なく済んだのに。
どうしようか、方法も浮かばず唸っているれば身体がふわりと浮いた。
「…チーノ様、せめて一言言ってください。こういうの心臓がヒュンってなるんですよ」
ci「怪我の数増やせるけどどうします?」
「ピクト先生、この方怖いです」
pi「大丈夫大丈夫。チーノ、そのまま運んであげて〜」
チーノは営業スマイルで返事をするとそのまま講師室を出ようとする。
「ピクト先生、ありがとうございました」
pi「お大事にね〜」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月26日 19時
