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「先生、自分はまさか自然治癒を待つしかないのですか」
思い出したが俺は明日も予定あるし、パフォーマンスに出なければならない。あと幸運のたまごも用意が待っているというのに。
pi「いやいや、それじゃ俺の部屋にワープした意味がなくなっちゃうよ」
「と言いますと?」
ピクトは俺の怪我した部分に手を当てる。尋常じゃない痛みで俺は口が閉じない。
ほんと痛いしいつまで触ってるんだこの教師は?説明をしてから患部に触るだろう普通は。
痛みのあまり頭突きをしようとするとピクトはおしまい〜と言って手を離した。
pi「今の君に効く魔法は旧式しかなくて。旧式は患部に対して魔法を当てないとダメだし、治るのにも時間経過が必要なんだよね」
ごめんね〜と謝るピクト。
しかしそんな事よりも俺は発言を聞き返すことが先だった。
「…旧式の魔法をなぜ知ってるんですか?」
怪我の痛みよりもそこ。
なぜ1人の教師がこういう時に使えるという旧式魔法を知ってるんだろうか。それに俺も知らなかった闇が持つ光に対しての弱さも…どこでその知識を？
まさか、このキャラもカルト集団のメンバー？
pi「俺の研究している内容が旧式魔法だからさ。こう見えて魔法陣の仕組みもわかってるから、当時の極大魔法とかじゃなければ大体はすぐできるんだ」
まさかの回答。
やはり攻略対象、追加コンテンツもすごい魔術士だったようだ。わざわざ旧式を研究しているなんて珍しいし。これは設定のポイントだったりするのだろうか。
pi「今日に関しては痛みも傷も残ったままだから、両腕は動かさないようにしてね。閉じていってる傷が開いちゃうかもしれないし」
「…気をつけます」
傷も治ってないし、4人とまた会うのは無理そうだ。…両腕が使えないなら食事もできないし。
どう謝罪しようか悩んでいれば、部屋のドアがノックされた。
pi「誰だろ?どうぞー」
?「失礼します」
寝てるせいで顔は見れない、が声だけはわかった。
(チーノじゃん……)
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月26日 19時
