恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だⅡ【男主】 (ページ18)

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開幕！フラワーフェス！〜ready〜ページ18

朝。いつものように6時。
俺は朝ごはんを作る……のではなく、服装について悩んでいた。

「お母さん、この服はどうだと思う?」
母体「ご主人サマ、髪色をそちらにするなら…あ、この上着デス!あとこのリングにネックレスと…」

地下から俺の影の中へと仮拠点を移動していたお母さんと一緒に変装衣装を相談中。
髪色を銀に変え長さも変えて、さらに瞳の色も普段の2色とは違う色に変えていた。

なんでこんなことをしているかと言うと、らっだぁのせいで参加することになったバトルに、"謎の生徒"として参加するからである。
提案された上着を羽織る。
鏡の前に立って確認。

「うわ、」

思ったよりも別人になっていて驚く。顔のパーツは同じでも、色と髪型だけでこんなにも変わるのか。

そりゃあ前世で内気な子がイメチェンして美人になる、なんていう話が人気だったわけだ。
今更ながら納得した。

母体「ご主人サマ!私の方ハ如何デスか?」
「ばっちり。完全にヒトの姿ですね」

シャランとスカートを揺らす姿にグッドサイン。
今日は学院長、もしくはそれくらい力のある教師陣にスカウトをしてもらうためにお母さんもヒトの姿で頑張ってもらう。

魔物「お母サン、カワイイ！美人！」
母体「ありがとう、アナタ達。今日までみんなニ頑張ってもらいましタから、この二日間ハ、私が頑張りマス！」
「俺は図書館と闘技場しか動ける場所ないし、1人でなんとかしてもらう事になります。まずいと思ったらすぐに逃げるように」

了解デス、とお母さんは笑う。

「では…こほん。君の使う魔法は！」

母体「風魔法！」

「年齢は！」

母体「16歳！今年で17歳になりマス！」

「住んでる所！」

母体「この学院がある街の孤児院で暮らしていました。現在は外れの集合住宅の一室を借りて、料理店で働きながら生活をしています」

「完璧。…なら、キミの名前は！」

An「______リーリエ・アン、です！」

はにかみながら、アンは言う。
俺があげた名前を。

「アン、最後にこの香水をかけたら、完全に人間の女の子とみんなは思うでしょう。…頑張ってください」
An「もちろん！このアン、忠誠を誓ったA様に最善の結果をお持ちいたしマスわ！」

さぁ、初めての季節イベント「フラワーフェス」開幕だ。