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os「本当に申し訳ない…」
気絶した会長を連れて隣のテントに移動すると、チョコを食べて復活したオスマンから平謝りされた。
(どうしよ…結構本格的な謝罪じゃん…)
自分が不甲斐ないばかりに、操られていたとき敵と認識してしまっていた。コイツの事やから既に情報が流れてしまってるかもしれない。
彼は自責の念に苦しみながら、俺にできる限りのことを伝えてくれた。いつかのブローチを握りしめながら。
An「ニーア様、私たちハお店で待機してましょうカ」
Ri「う、うん…」
アンも空気を察したのかニーアを店側のテントに誘導してくれた。
md「…これでAさんのお菓子が売れなくなったらどうするの?俺たちじゃ戻せないのに」
珍しく彼が怒りを露わにしている。しかしここでオスマンを責めても何も変わらないのは確かだ。オスマンも被害者であり、ここにいる全員がそのタイミングで他生徒のチョコにまで魔法が侵食しているなんて考える訳がない。
re「誰だって起こり得たんじゃないかな。クラシアさんがこんな周到なことできるとは思えないけど」
zm「コイツの入れ知恵やないですか?」
よっこいせ、と担いでいた会長を椅子に座らせた。
教師コンビが魔力封じの縄で手を拘束し起きてもすぐ対策できるように陣形が成されていく。
「可能性としては大きい。でもそうなったら…」
os「私がこちら側と見透かされていた」
zm「せやねんな」
軍人でも気づかなかったのに〜、とゾムは近くにあったトリュフを口に入れた。手についたチョコをナプキンで拭き取るのはさすが貴族だと思う。
gr「まぁ、そういう可能性をオスマン先生自身が提示していたからな」
zm「…もう起きたんか」
周りが警戒する中、会長は喉を鳴らした。まるで魔王みたいな音は何を知っているのだろう。俺はアンに子どもたちを配置してもらい厳戒態勢を敷くようにテレパシーを送り、目の前の会長を見据えた。
「ここまでオスマン様のシナリオ通りでしたか」
os「…そんな」
zm「オスマン、少しの間動くなよ」
ゾム、ミドリ、レウの3人が慣れた連携でオスマンを結界の中に封じ込めた。閉じ込められた本人自身も思い当たる節がない…いや、そもそも記憶にないのか目を開きショックで立ち尽くしていた。
gr「ハハハ、まさかゾム先生もそっち側だったとはなぁ」
チョコを食べても平気な存在が身内にもいるとは驚きだ、衝撃の一言を放った彼はこの状況を楽しんでいた。
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作者名：あんべべ | 作成日時：2022年12月1日 19時
