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(確かに。他の生徒キャラとは違っているかも)

ゾムの発言に俺は独特の交流の数々を思い出した。
フラワーフェスでのメイクから始まり、終わる間際に起きた執行人代理による事件では情報を仕入れて貰ったり。

六宝戦以降に一度は交流が止まったとはいえ、二学期の山場では生徒キャラの中で最も頼りにできる立場に彼はいた。
そして、今もこうして同じ陣営でルナに対抗しようとしている。


(…思ったより特殊な関係性)

ゲーム本編のゼペルとはまた違う状態、果たしてこれが凶と出るか吉と出るか。いいや、悪役ポジションなのだし下手したら大凶か。


zm「どうした?」
「!…いえ、少しぼーっとしてしまって」

顔を覗いてきた彼の瞳と視線がぶつかり咄嗟に誤魔化す。というのも、フードの中に隠れている瞳がどこか暗さを持っており、覗かれたこと以上に驚いてしまったためである。

翡翠の瞳にはゲームの主人公ルナによる精神汚染の魔法とは違う、淀みのような暗さがフィルターのようにかかっていた。


(…中間試験の時の先生たちみたい)

現在手中に落ちている教師キャラクター、レウクラウドを引き入れるきっかけとなった中間試験での出来事。
2人は今でさえも頑なに詳細を話さないでいるが、心が壊れそうになってしまっていた時の瞳は俺の記憶に強く残っている。

なんとなく、今の彼の瞳とあの時のレウの瞳はどこか似ている気がする。


(まさか、な…?)


ゲームシナリオで禁忌を崇める宗教自体が存在を見せなかったのだから。ゲームの攻略キャラ、しかも初期から存在するゾムが闇属性に堕ちたとは考えずらい。


zm「なぁ見てみてA、めっちゃ上手くリボンつけれたで」

豊富な結び方のレパートリーを見せている彼はニシシ、とこちらに笑顔を向けた。

(きっと気のせいだ)

まさかあのラッダァが生徒会メンバーを引き入れるとも思い難い。


「本当ですね、それじゃその調子でこっちのもお願いします」
zm「お前…」
「朝食用意するので」
zm「じゃあ頑張る」

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設定タグ:男主   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:あんべべ | 作成日時:2022年12月1日 19時

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