恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅷ【男主】 (ページ41)

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ざわざわ、ガヤガヤ。……歓喜の声や悲鳴など。

学院中央の魔導掲示板。
スケアリージャック頃にできたという、ミドリお手製の大型デジタルスクリーンもどき。それが3枚デカデカと空中に浮いている。

内容は学院に存在する購買所の入荷商品から授業の細かな連絡まで。この学院に関する様々な情報が凝縮された、いわば大学の電光掲示板だ。

「すごい、ここからでも見える」
sha「見た瞬間に視力補正の魔法が発動される仕組みらしいで。おかげさまで前に行かずに済むっちゅーことや」

ミドリの技術力はやはり計り知れない。自分が手駒に落としているキャラクターの実力に驚く、ひぇ、と。
そしてばっちりと見える中央の掲示板には、現在デカデカと二学期期末・実技試験の内容が掲載されいる。

実技試験、その名も"サバイバー"。
技術発表ではなく、完全に戦闘で能力を測るタイプの試験だ。

今回の試験は今までと違って全学年共通であり、2人1組で参加する。
配布されるクリスタルを身につけ、制限時間内に試験官からクリスタルを保守しなければならない。
時間内保守成功で1人につき+40点。失敗-40点。

試験官もクリスタルを身につけており、破壊するたびに+20点。なおそれぞれの試験官のクリスタルは一定時間で復活するが、1人の教師につき加点は最初の一度きりである。

生徒同士での戦闘は加点はないが、破壊された生徒は試験終了となるため注意。また、同じく教師に破壊された場合も同様に試験終了となる。

制限時間は3時間。
試験官:覚醒3段階到達済の教師8名
クリスタル配布は座学試験終了時。
ペアはサイドの掲示板に掲載。生徒諸君の健闘を祈る。

との事らしい。

さて。ここで１つ言っておくべき事がある。
残念ながら、俺はまだこのイベントの流れや概要を知らない。というのも、今回においてはシナリオルートが各キャラ毎に違うのである。
…さらにキャラはランダムで決まる。

おかげさま。詳細の書いてある手紙は未だ来ず。
神様によるイタズラなのか、それとも二学期期末試験が初手強制ガチャでペアが分かっていないからか…。

ともかく、俺も今知った試験内容以外で分かっていることは無い。

sha「スノーファンタジアの日にこんなオモロい試験か〜楽しみやなぁ」

俺の気も知らず、シャオロンは目をキラキラ輝かせながらそう言った。