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レウが落ち着いた直後、後ろからミドリがレウさんだけズルいと珍しく声を荒げて言う。
「ミドリも魔法の調整してくれてありがとう。あとでちゃんと頭撫でてあげる」
md「……ｼﾞｬｱ許す」
うーむ、この2人やはりちょろすぎるかもしれない。扱いやすさは逆に俺の操作性頼りになるからこその難しさがある。…気をつけなければ。
「さて犯人さん」
Miz「※◯×！？÷%°▼……☆▲◇●…」
一体あのカルト集団は何をしたのだろうか。一度壊れたとは聞いていたが、以前のレウ以上にガタガタと震え言葉は全く紡がれない。
いやそもそもコイツはエラーが発生していたよな。もしかして未だに影響が出てる?
「さっきの尋問ではコイツ言葉発した?」
立ち上がり側に控えてたレウと後ろでカタカタと作業を再開していたミドリに尋ねる。
re「ううん、ひたすら黙秘」
md「でも爪剥がした時は言語で叫んでた」
ん?と驚いて声を出す。2人は目をパチクリ。
爪を剥ぐ……それはもう拷. 問では?
2人を含む運営は相当な事をして来ているらしい。恐ろしや、平気で報告したミドリもお陰で3枚剥がしたよねと言ったレウも。
「…こほん。て言うことはだ」
聞きたいことは全て、頭の中から貰わなければならないってことか。お話会にした意味がない…いや、この後2人と話せばいいことにしとこう。甘えたがっていたし。
パキパキ。指の関節を鳴らしつつ魔法陣を手のひらに描く。少し刻まれる熱さを感じながらもその魔法は完成した。
md「ねぇねぇAさん、その魔法はどういったものなの?」
「ん?闇属性らしくちょっと悪いまほーだよ」
頭の中を全部覗く。
俺が簡潔に説明すれば2人は直接覗けることに感心していた。どうやらカルト集団内でも自白させることはできても、頭の中まで見れる技術はなかったらしい。
「…先に言っておくと脳への物理干渉から0.3秒後に精神干渉も行う。魔法陣も即席だし普段使うのはオススメしないよ」
こんなの広まったらどうなることか。あえて2人が仕組みを知りたがらないように言う。
レウは慌てながら後半ゴニョゴニョ声で言った。
re「あの…習いたいんじゃなくて…その……」
md「レウさんﾍﾝﾀｲ」
re「なっ⁉︎そっちだって思ってるくせに！」
まるで猫のいがみ合い。シャーという声が聞こえてきそうな光景だ。
今日は2人の波長があってないのかも、そう思いながら俺は犯人の頭を上から鷲掴みした。
「頭ん中、覗かしてもらうぜ?」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2022年2月8日 15時
