恐怖⁉︎ダークな3人のお話会？ ページ22
side.Zepelu
いつのまにか沈没して数時間後。
ゆっくりとベッドから起き上がる。寝間着になっていることから誰かが着替えさせてくれたのだろう。
「…うーわ、超不機嫌じゃん」
誰のせいと仏頂面のミドリが言う。もう一回寝かせる気かという勢いで抱きついてくるのは可愛いから許しておこうか。
ぽんぽんと頭を撫でれば、安易なキスとかしないでと餅が焼かれる言葉がほろり。これはしばらく許されることがなさそう。
「そういえば、犯人どう?」
md「ラダオくんがうっかり壊しちゃった。今は直されて、運営が尋問を再開するのは明日」
つまり今しかないか、そう言えばコクリとミドリが頷く。スケアリージャック以来の圧倒的優位な立ち場からのお話会にニヤリと微笑めば、黒いハートを煌めかせ早く行こうと持ち上げられた。
「…ミドリ、抱えるの上手くなったな」
md「ﾎﾝﾄ?」
「ほんと。心地いい」
首に腕を回しスリと寄ればレウが即座に飛んできたのは言うまでもない。
re「独り占めは許さないっていつも言ってるじゃん」
md「ﾔﾀﾞ!」
re「怒るけど?」
冷気が部屋を覆い尽くすため慌てて止める。
冬がすぐそこまで来てるこの時期に風邪をひかす気かと。
「ていうか喧嘩するなら俺もう抱えてもらわないようにす「それはもっとダメ」…じゃあ喧嘩しないで。帰りはレウが俺のこと運んで?」
re「…うん!」
md「……ﾜｶｯﾀ」
ーーー
「…さて、と。警告までしておいて性懲りも無く自覚もなく悪い事をしたオマエと、楽しい楽しいお話会をしようじゃないか」
尋問室にて。椅子に縛られている犯人もといトラアージュ・ミゼルと対面して早々、声高らかに宣言をした。
ニコニコと微笑んでいるつもりなのだが相手は怯えており、月光に照らされた顔はどこか青白い。
re「自分が罪を犯したくせに」
「早々に言いますねレウせんせ?…ダメですよ」
尋問は苦しみで進めるものではないですから、と諭せば瞳のハートを揺らしながら俺に理由を説明する。その姿は明らかに俺に怯えていると言うか、怖がっているように見えた。
「せんせー、こっち来て?」
身長とは打って変わりまるで子猫みたいに震えるレウを屈ませて、彼の頭を優しく撫でる。
「俺は怖がらせる気はないし、レウが俺の代わりに怒ってくれてる事もわかってるから。ありがとう。少しだけ、待ってて?」
re「う、うん…!待ってるね…!」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2022年2月8日 15時
