恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅷ【男主】 (ページ20)

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・　〜wolf〜ページ20

犯人が捕まったとはいえどやはりすぐに寮へ帰ることはできず。生徒たちへの誤解を完全に解くまでは出れないと言われてしまった。
ゾムに抱えられて独房へと戻ってくる事に。

1日しか出ていなかったはずなのに何故か久々に見た気がするこの殺風景な部屋。やはり1ヶ月も住めば我が家感覚になるのが人の慣れというものか。

そのまま置いてあるソファに座らされると、ふと服に赤いシミができていた事に気づく。

zm「あっすまん、服に付いてもうた」

互いに忘れていたが、ゾムは地上で戦っていたため衣服が汚れていた。それはもう魔獣から飛沫した血液がべったりと。

「俺は大丈夫です。それよりゾム様の方が…」

どうしようかと迷った末に俺は提案する。

「シャワー浴びてってください」

と。服も色々と常備されてるから、おそらく身長の高いゾムにも合うサイズが探せばあるだろう。というよりそのままロイヤルガーデンに帰したら悲鳴が上がりかねない。

zm「ええの?」
「はい」

お言葉に甘えて〜とゾムはシャワー室へ向かった。
俺はふうと息をつきながらも立ち上がる。ふむ、いくら毒がなくなったとはいえ疲労は多いらしい。どこかふわふわ感が抜けない。

被りを振って気を取り直し、クローゼットを開きゾムが着れそうなサイズの服をテキパキと選ぶ。そのままシャワー室へ。
ゾムの服は洗っておこうと服を流しに移動させる。魔法洗剤をドバドバ流し、洗濯を開始。じゃぶじゃぶじゃばじゃばと。

緑のパーカーから浮き出た血で徐々に水が赤に染まる。うわー、ほんとベッタリついてたんだな。
やばぁと思いながらじゃぶじゃぶ続けていれば、シャワー室の扉が開く。

zm「…あ」

なんとも美しいお体がそこにあった。引き締まった身体、どうやったらそんなに？と思うほど綺麗についた筋肉。水がポタポタと落ちている髪はかき上げられており体質も混ざり色気が限界まで達しているように感じる。

俺はついおお〜と感心の声を出した。