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ベッドには2人だけとなり、Aが服をちょいちょいと摘んでくる。
zm「……ふふ」
微かに開いた瞳には愛らしく光るものが。
つい口角が上がるのを隠すため、目元近くを撫でて瞳を閉じさせる。
短く上がった声に思わず胸が高鳴ってしまった。
どちらが悪いのか……なんてな。
「…どんな感じですか?」
zm「まぁ順調。ここと校舎側の違いもアイツ連れてきたしハッキリすると思うで」
そうですか、という短い返事だけしてまた無言になるA。そのタイミングで大先生が水を入れたコップを持ってきてしまった。
ut「Aちゃんお水持ってきたで」
「すみません…ありがとうございます」
ut「そんなん気にせんでええよ〜。…うん、
顔色もマシになったな」
良かった良かったとまた頭を撫でようとする大先生の手をパシと掴む。Aが水を飲んでいる頭上で火花が飛んだ。
「あの、体調崩してる人の上で何やってるんです」
zm「別に〜?」
「…まぁここの方がマシですけれどね」
大先生がそうなん?と驚く。
そのまんま上手く誘導されて確認を開始。
こっそり手を触れば俺にしか見えないように口角を上げた。
ut「あー確かに。Aちゃんの周りに黒いのが集まってはいるけど、校舎より断然マシやな」
やっぱりとAが水を飲み干す。
調べさせたくせして、大方予想はついていたらしい。
飲んだ後に口を押さえたことで口を滑らしたことが発覚。
「可能性としてはこれが1番でしたね」
ut「そうなん?」
「ええ。だんだんと弱っていたのがなによりの根拠です」
でも根拠があろうと確証はなかったのでとても助かりました。
感謝の言葉と共に丁寧なお辞儀をするA。普段もだったが、お礼をしっかりするのは彼のこだわりなのだろうか。
そして照れながらも役に立てて良かったと笑う大先生。
少し嫉妬心が揺れた気がした。
「…ゾム様、どうかしました?」
フードの中を覗かれた。
心配そうに揺れる2色の瞳に色々なことが見透かされていそうな気がして、思わず後ろへ仰け反る。
zm「大丈夫やで」
「…そうですか」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年12月1日 18時
