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36話 彼には弱点がある ページ37

誠凛がTO(タイムアウト)を取り、選手はベンチに戻ってくる。





「なんだこのていたらくはお前ら!!
何点取られりゃ気が済むんだ!ディフェンス寝てんのか!?オイ!」





監督の怒号がとぶ。
確かに、残り4分で25-22


もう少し差をつけないと、このあとの展開に響いてくるかもしれない。


でもそれは、黒子くんがいればの話だけど。





そんな中、幸ちゃんはドリンクを飲みながら呟く。



「つっても、あの1年コンビはヤベーぞ実際。
火神はオマエが抑えてるからいいとして...
なんなんだ、あの異常にウッスい透明少年は...」


「でしょ?黒子っちは実は...」


「なんで嬉しそうなんだテメー!」




また肩パンを食らう涼太。


余計な事を言わなければいいのに、と思ったけど、なんだがブーメランな気がして口には出さなかった。






「だ、大丈夫っスよたぶん。すぐにこの均衡は崩れますよ...なぜなら





彼には弱点がある」






影の薄い11番に弱点?などと、ザワザワとした声が聞こえる。




「彼のミスディレクションは、40分フルには発動できないんス」


「ミスディ...何!?」




初めて聞く言葉に、幸ちゃんや先輩方は混乱している。
でも実は、幸ちゃんは初めて聞いた訳じゃないんだよね〜。





『ミスディレクションですよ先輩』


「Aちゃんは知ってるの?」


『はい。笠松先輩も一応知っているはずなんですけどね』


「は?初めて聞いたぞ?」



ジト目で私を見る幸ちゃん。
可愛すぎやしませんかね...!!!




『小さい頃、笠松先輩とテレビで見たんですよ。マジック等に使われている技法ですよ』


「って、そんな昔の事覚えてる訳ねえだろ!
お前の記憶力が良すぎんだよ!」




むすっとした表情で、私に怒鳴る幸ちゃん。
可愛すぎやしませんかね...!!!(2回目)



「マジック?」


『はい。確か、マジシャンは派手な動きをして観客をそれに注目させている間に、ネタをゆっくりと仕込むそうです』


「Aっちはハクシキっスね!ざっくり言えば、黒子っちは他に気をそらしているだけ。
一瞬なら俺も出来るっすよ!」




オレを見ててください。と言って、ボールを上に放る。
皆の視線は、そのボールの方へ行ってしまった。なんかこの状況少し面白い...


「ホラもう見てない」


涼太にそう言われてハッと皆気付く。




「でも、使いすぎは慣れられて、効果はどんどん薄まっていくんス」

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設定タグ:黒子のバスケ , 笠松幸男 , 黒バス   
作品ジャンル:アニメ
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時

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