4話 スポドリ ページ4
その後は監督の指示により練習が始まった。
私はというと、監督から貰ったマネージャーの業務が書かれている紙を見ながら作業をしている。なんでも、昨日大急ぎで書いてくださったらしい。まさかマネージャーが入部するとは思わなかったのだと監督は言っていた。
『それにしてもこの部員数に対してマネ一人...仕事多いな』
紙にはこう書かれていた。
・ドリンク準備
・タオル準備
・洗濯
・備品管理
・データ管理
・スコア管理
・スカウティング
・清掃
※選手のケア
などと書かれている。
選手のケアは必要に応じてしてやってほしいと言われた。
一応中学の時に笠松先輩に、マッサージをしていたことがあったので、結構上手い方だと自負している。
『これだけの量、今までどうしてたんだろう...監督が言うには、今までマネさんいなかったみたいだけど。とりあえず、まずはドリンクを作ろうか』
私は、大量のボトルを持って給水器の場所へと走った。
空とはいえ、大量に持つと走り辛い...!
『さてと、今日は軽めって言ってたけど一応スポドリも作っておこうかな』
空のボトルにスポドリの粉を入れて、給水器の水を入れていく。
自然と、笠松先輩が昔飲みやすくて好きだと言ってくれた粉の配分で作ってしまう。
うーん…無意識とは言え、またやってしまった。
ボトルに粉を入れ、水を入れ、と同じ作業を何度か繰り返しドリンクを作り終える。
スポドリに加えて、水が入ったボトルもある。あまりにも量が多いため、数回に分けてボトルを持っていくことにした。
『やばい...凄く重たい…!筋肉、付けようかな...』
体育館に入ると、熱気がブワッと私を包み込む。軽めとは言ってたけど、かなりハイペースで進めているようだ。これが軽めとは...流石海常高校だ。
少し練習を眺めていると、後ろから声をかけられる。
「あ、あの白川さん!俺ボトル運ぼうか?」
『え。ええっと...』
「あ、俺一年の吉田
『ありがとう吉田くん。でも、大丈夫だよ。吉田くんは今自分に出来る練習をしてて!先輩方が教えてくれると思うし、私も仕事に余裕出来たら基礎練のお手伝いするよ』
「う、うん。ありがとう!」
そう言って吉田くんはボールを持って同じ一年だろうか、その人の元に走って行った。
優しい人もいるものだなと関心した私は、ボトルを何本か体育館の端に等間隔に置き、休憩場所へと急いだ。
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時