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九十四冊 ページ44

「ぎゃはは!おいなんだ赤司、そのガーゼ!!似合わねー!!ははははっ…ゲホッ!ゴホッ!」

「プッ!青峰っちむせるとか笑いすぎっすよ、赤司っちが可愛そうw w」

「そう言う黄瀬くんもwつけてますけど」

「さらにそう言う黒子、お前も携帯のバイブのように振動してるのだよ」

「またさらにそう言うミドちんだって軽く笑ってなかった?」

「お前ら、いい度胸だね」



腕を組み、いつもより迫力のある笑みを浮かべる赤司先輩。

彼の頬には、昨日私のラノベアタックのおかげで貼らざるおえなくなった大きなガーゼがあった。

それを見た瞬間の先輩方の反応は、上にある通りである。



「昨日の夜、赤司と共にいたのは佐藤だったな。犯人はお前か」



緑間先輩の言葉に、青峰先輩、黄瀬先輩、黒子先輩がふき出した。



「ぶはははは!!ちょっ、おいマジか赤司!何したんだよ!」

「別に、ただ医務室のベッドに押し倒しただけだが?」



赤司先輩の言葉に、先輩達がピタッと笑うのを止める。

さっきまで笑い声に包まれていた私たちの周りは静まり返り、あまりの温度差に風邪を引きそうだ。



「…あの、赤司くん。今君の口から幻聴が聞こえました」

「安心しろ黒子。幻聴じゃないさ」

「っ、はあぁぁぁああ!!??赤司っち何やってるの!?無理やりなんてあんまりっス!」

「あ、ああああ赤司!俺たちはまだ中学生だぞ!?そんな…は、破廉恥なのだよ!!」

「テメェすました顔して実は俺より危険じゃねぇか!この変態!」

「赤ちんそれはちょっとねぇわ〜」

「お前ら落ち着け。押し倒しただけであって、それ以外は何もしていない」

「赤司くん、アウトです」



ワーワーギャーギャー!

一気に賑やかになる体育館。

それでもあの明るい声が、ピンク色が見えないだけで違和感が拭えない。

自分から突き放すような事を言ってしまったくせに、我ながら馬鹿なことを考えている。

というかもう完全に馬鹿そのものなのではないだろうか、私は。


「はぁ」とため息を吐いてみるが、それは先輩たちの賑やかな声によってかき消された。

九十五冊→←九十三冊【赤司征十郎『僕』】



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マカロン食べたい(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!!これからも楽しみにしています! (2020年1月21日 23時) (レス) id: 048debb475 (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - めっちゃ久しぶりだから更新してくれて嬉しいです! (2020年1月21日 21時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ししざ(プロフ) - 続編書いてくださって有難うございます。更新がんばって下さい! (2020年1月21日 21時) (レス) id: d79b43c1be (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - ミリイ(灰崎信者)さん» うーん…もう出しちゃったから出して欲しくないはもう無理だと思う。だけど、出さないで欲しいならオブラートに包んで、敬語で言うべきだと思います。 (2019年9月6日 16時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - この小説に祥吾様出して欲しくない (2019年7月7日 23時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のんびりん | 作成日時:2018年8月20日 18時

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