ブス除外電車【ホラー】

第一話 ページ2

私は、自分がだいっきらい。

こんな顔、嫌い。

可愛くなりたかった。
綺麗になりたかった。

何度後悔しただろう。

だって、人間顔じゃないか。
ブスはブスなりの扱いを受ける。
だって所詮ブスだから。

可愛くなきゃ幸せは訪れないのかな。

早く、早く、早く。
こんな地獄から抜け出したい。


ﾊﾞｼｬｯ

「ｯ！」

教室の扉を開けた途端に頭から被る冷たい水。
今は冬だというのに。

ｸｽｸｽ、と聞こえてくる笑い声がさらに私の体を凍えさせる。

「あれー？どうしたの隅野さん。そんな凍えちゃって。やだ、教室がびしょびしょじゃん。片付けてよ？」

「…はい」

いわゆる"イ ジ メ"というものだ。
古典的な方法で馬鹿馬鹿しい。
とおもったって、言えっこない。

怖い。さらにひどいことされるのは怖い。
弱虫な私は従うしかない。

あぁ_。今日も最悪な一日になりそうだ。

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