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20話_信じて。 ページ23

スーツを脱ぐと極度の女性恐怖症を発症してしまう彼、伊弉冊一二三さんに、女性である私が、わざわざスーツを脱げと言ったのには理由がある。
それは、彼に女性恐怖症を克服してもらいたいからだ。
絶対そっちの方がこれからの人生、彼自身も楽になる。
後、私に対する麻天狼の好感度と信頼度が爆上がりする。
正直に言えば後者の理由の方が大きい。
私人間だからね。欲はある。むしろ欲しかない。
そして、目の前の2人は唖然としている。
そりゃそうだろう、今女性恐怖症だって聞いたばっかりだというのに、私がスーツを脱げと言っているのだから。
彼らにとって今の私はくそデリカシー無さすぎ女だ。

伊「こ、子猫ちゃん、それは困るなあ。このスーツを脱ぐと、僕は子猫ちゃんにみっともない姿を見せることになってしまうからね。」

独「そ、そうだぞ。Aちゃんの事だから、こいつの女性恐怖症を治す手伝いしてくれようと思ってるんだろうが、それでもまだ早いんじゃないか?初対面だし……。」

すごく関係ないかもしれないが、わたしは負けず嫌いなんだ。
ここで引き下がるのは何か悔しいから嫌だ。
それに、トリップなんて非現実的な事、いつ覚める夢かも分からない。それなら、今だけでも図々しくいたっていいじゃないか。
まあ簡潔に言うと嫌だ。

『私は、一方的にですが、これも何かの縁なので、伊弉冊さんや独歩さんと友人になりたいと思っています。ですから、私は伊弉冊さんの素顔を、今、知りたいんです。お願いします。』

そして信頼度をアップさせたいんです。
お願いします。

私が真剣な眼差しで、伊弉冊さんを見つめた。
彼の瞳が、微かに揺れたのが分かる。
よしっ

伊「……そうかい。僕と友人になりたいだなんて、嬉しい事を言ってくれるね。では、そうさせてもらおうかな。僕はシンジュクディビジョン代表なので、中央区に行くこともあって、その時女性恐怖症だと、不便な事ばかりでね。お願いするよ。」

独「おっ、おい!!いいのかよ……!?」

『ありがとうございます。』

会ったばかりの私を信じてくれるなんて、嬉しさで胸がいっぱいになる。
うんうん、そうやって疑ったり信じたり、好いたり嫌ったりする事ができるっていうのは、人間だからこそだよね。
あぁあ、生まれてきて良かった。

21話_信じたいよ。(文章が色々とやんちゃ過ぎます。つまりおかしいです。)→←19話_あなたの為にわがまま。



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作者名:雪兎 | 作成日時:2019年7月16日 2時

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