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284. ページ37

別れる前に、景光さんにもまだ黙っておいて欲しいということを伝えておいた。
もちろん、返事はOKだった。




「萩原にも頼んでたんでしょ?Aちゃんがそうしたいならもちろん黙っておくよ。
早く伝えられたらいいね、Aちゃん」




本当に景光さんは優しすぎる…
今日フラれた相手にそんなこと言える人なんてそうそういないよ。



楽しくも辛いような一日があともう少しで終わろうとしている。

今日のことを忘れないように書いておこう、もちろん研二さんのことも書いておいた。
その次のページに書いておく。
決して忘れないように…


あと、二人…
景光さんに言われたんだもん、少しでも早く気持ちをちゃんと伝えられるように頑張ろう。

それに、ずっと黙っていてもらうのも悪いもんね!
明日、連絡してみようかな…









諸伏side



今日貰える返事の内容は何となくわかってた。
それでも、少しでも可能性があるなら攻めるべき!

そんなことを考えて、一列後ろにずらせばいいのにわざとカップルシートを選んだり、怖くないけどくっついたり…

本物の恋人にするようなことをする。
それでも、答えが変わることは無かったみたいだ。


正直、返事を聞く場所があの時の廃ビルになるとは思わなかったけど笑

でも、あの場所を選んだ理由を聞いて、Aちゃんらしいなと思った。
確かに、あの件がなければここまで話をすることは無かったと思うから

だから、危なかったとしてもその事にはちょっと感謝してたり笑


その事で言えば、あの小さな花束は本来の俺宛だったんだろうな…

あの時、あの場にAちゃんは居なかったはずなのに、俺が立っていた場所に置いてあったんだから。

本当にAちゃんには感謝しなきゃいけないな〜


最初はちょっと辛いかもしれないけど、それでもAちゃんは命の恩人で、大切な好きな人だから。

近くで幸せになるところを見させてもらわなきゃ諦め切れないよね〜

少しでも泣かせたら奪うからってアイツに言ってやろう。
俺達の大切な好きな人を、これから独り占めするんだからその位言わせてくれてもいいよね?


大好きだよ、Aちゃん…

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作者名:夜桜 | 作成日時:2020年4月3日 23時

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