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これは、何時の時代だろうか。
周りの人は着物や洋服、和と洋が入り交じっている。
そんな中、私は何かの制服に空が描かれた羽織を身につけ、頭には狐の面を、腰には刀を下げている。
服装は違くても見た目は殆ど一緒で、これは私なのだと分かる。
だが、私はこんな格好を知らない、覚えていな、い…
そうだ、遠い昔"私"はこの姿で日々戦っていたんだ、人喰い鬼と…
でも、これ以上の事は分からない
靄がかかったように周りがぼやける
ただ真っ直ぐ歩いていく、歩いて行けば分かる気がした。
次第に見えてきたのは、"私"と同じくらいの男の子達が四人で仲良く並び歩いている。
でも、その子達の顔は靄がかかり、声にはノイズが走り聞き取れない。
そこに新たに人が加わる。
金色の髪に赤色が入っている人、半々の羽織が特徴的な人、頭に派手な髪飾りをつけている身長の高い人、など…
そこに居るだけで圧倒的な存在感を放っている人達と仲良さそうに話している"私"
急に視界が暗くなったかと思うと、今度は違う場所にいた。
あの羽織は、確か仲良さげに歩いていたうちの一人、その誰かと二人で甘味処で仲良く話し、団子を食べていた。
顔全体は見えなくとも辛うじて見えている口元を見れば、二人とも幸せそうに笑っている。
また場所が変わった。
周りは暗くて"私"は怪我をしながら戦っている。
そこに駆け付け助けてくれた三人の男の子と一人の女の子
少し血を流し過ぎた"私"がフラついたのを、あの羽織の男の子が受け止めてくれる
すると、また場所が変わった。
この場所は……"私"が好きだったお花畑だ
また、同じ男の子と楽しそうに、幸せそうに話して、笑っている
あぁ、そうだ
これは、この子と最後に過ごした日。
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作者名:夜桜 | 作成日時:2020年3月12日 2時