第4話。 ページ21
「なにしてんの？」
私が急に泣き出したAちゃんに戸惑っていた時、ミユキの声が後ろから聞こえてきた。
「ミユキ、あのね…」
私は急いでミユキに駆け寄った。
「先に帰れって俺、言ったよな？なんで妹と一緒にいんの？」
「違うの…帰り道でたまたま会って…」
「それで、なにしてたの？」
あれ？
ミユキ、なんか怒ってる？
「ただ、話してただけだよ！」
「…そっか、もういい。帰るぞ、家まで送っていく」
そう言うとミユキは強引に私の手を引いて歩き出した。
「ちょっと、妹ちゃんは？」
「ほっとけ、すぐそこだし1人で帰れんだろ」
「今日はごめんねっ！また話そうね！」
私は通り過ぎていくAちゃんにお礼を言って、ミユキと自分の家に向かった。
「ミユキ！ちょっと、ミユキってば！！」
「何？」
「手、いたいっ！離して！」
私がそう言うと、ミユキは乱暴に手を離した。
やっぱりミユキ、怒ってる。
だってこんな乱暴にされたこと今までなかったから…。
「で、何話したの？」
「え？」
「だから、妹と何話してたの？」
ミユキは私に冷たい視線を送る。
「別に…ミユキの家ではどんな感じかとか…あとは…」
「あとは？」
ミユキの眉がピクリと上がる。
「別に…」
「じゃあ、なんで妹は泣いてたの？他、何かあるだろ？」
「それは…ミユキのお母さんのことを聞いて…」
「馬鹿じゃねぇの！？勝手に人のこと嗅ぎ回ってんじゃねぇよ！！」
この時、初めてミユキが怒ってるのを見た。
「…ごめんなさい」
どうしよう…
自分が悪いって分かってるのに涙が出てくる。
「ほら、家に着いたぞ」
ミユキは私の家に着くと、すぐに背を向けて歩き出した。
「ミユキ、待って！！お願いっ！」
私がそう叫んでも振り向いてもくれない。
「ミユキ、本当にごめんなさいっ！」
私は去ろうとするミユキの腕にしがみついて懸命に許しを請う。
「いいから、ついてくんな。送った意味がなくなんだろ」
そう言ったミユキの目は冷たかった。
私に投げかける言葉も。
振り払う手も。
もう終わりだと思った。
もともと、ミユキが私のことを好きじゃなかったと言うことはとっくの昔に分かっていたはずなのに。
振り払われた手が、突き放された心が…
「…痛いよ、ミユキ」
「別れよう」
ミユキにそう告げられ時、私の頭は既に冷静になっていた。
だって、もうどうしようもないってことくらい…ちゃんと分かってたから。
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まなか(プロフ) - はじめまして。すごくおもしろいです、全て読ませていただきましたが話がとても深く、とても感情移入してしまいました。更新等頑張ってください。楽しみにしてます (2021年1月12日 22時) (
レス) id: 55942c365e (このIDを非表示/違反報告)
彩波 - 面白いです！！！！ もう感動して泣きましたよー！！ part 2も頑張ってください！ (2019年2月16日 6時) (レス) id: 6f464ca19c (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 魅月さん» ありがとうございます！！そのコメントに元気をもらいました！！ Part2の方もどうぞよろしくお願いします！ (2018年8月18日 0時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 匿名でいたいさん» うずうずさせてしまってすみません！笑笑 Part2できました^_^ Part2の方でもうずうずさせない程度に頑張りますのでよろしくお願いします！ (2018年8月18日 0時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - ゆうあさん» コメントありがとうございます！夢主が幸せになれるよう最後まで見守ってください^_^これからもコメントお待ちしております！ (2018年8月18日 0時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりあ | 作成日時：2018年4月20日 4時
