第3話 ページ5
自 ん…
いつも通り窓から差し込む日差しで目を覚ます。
霞む目をこすり何気なく隣を見ると、赤司くんがスヤスヤと眠っていた。
私は眠っている赤司くんの顔を覗き込んだ。
うっわ…まつげながい。
肌も磨き立ての陶器みたいにすごく綺麗だ…。
なんか作り物みたい…
この人は本当に生きた人間なの?
多分、今人間じゃないと聞いても私は驚かないだろう。
そういえば初めてちゃんと赤司くんの顔を見たかもしれない。
私はさらにまじまじと赤司くんの顔を見た。
本当に眠っているときはビックリするくらいの美少年なのに。
少し調子に乗りすぎたのか赤司くんの長い睫毛がゆっくりと動き、その下から光る赤と黄色の瞳。
そして、その瞳は目の前の私を捉えた。
赤 おい、それ以上見たら目玉くり抜くぞ。
自 きゃ…っ!
物凄い形相で睨んでいる彼は覗き込んでいる私の首を掴み、ぐるんと一周まわった。
これで私は下、赤司くんは上の状態になった。
赤 お前ごときの馬鹿が気安く僕の顔を見るな。わかったか?
自 …っ
赤 返事は?
自 ……
私が返事しないのにムカついたのか赤司くんは私の首根っこをさらに強く掴んだ。
赤 おい馬鹿女、返事は?
自 はいっ!!
私がそう言うと赤司くんはふんと鼻を鳴らして洗面所に向かった。
なんて威圧感。
あんなの誰でも逆らえるわけないよ…
本当に土日家にいるのかな…
嫌だな…
ていうか今の内に逃げればいいんじゃないの?
私はそう思い、すぐに服を着て玄関に向かった。
馬鹿…私!
逃げる時間なんていっぱいあったのに!
なんて頭の中で自分を叱りながら扉を開けた。
のだが、
赤 全く油断も隙もないな。
一度開いた扉は簡単に悪魔の手によって閉められた。
赤 お前、犬みたいに首輪で繋いでやろうか?
赤司くんはそういうと私をベッドに投げた。
赤 それとも歩けないように足折っとくか?
怖い…
自 い、いや…っ
私は本気でやばいと思いもう一度玄関まで走った。
でも、赤司くんは簡単にそれを阻止した。
赤 まさかお前、僕から逃げられるとでも思っているのか?
赤司くんの声のトーンが変わった。
これは本当にまずい…
自 ごめんなさい…許して…
懸命に謝る私を冷たく見下し赤司くんは長い睫毛を伏せた。
赤 とりあえず、しばらく立てないようにしてやる。
そう言った赤司くんの手は既に私の太ももをなぞっていた…。
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女瑠 - part2お疲れ様です! part3がんばってください!! (2017年12月22日 2時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» また、頑張って更新していくのでどうか見捨てないでください!笑笑 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» コメントありがとうございます!!年末、忙しすぎて中々書けませんでした泣 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
女瑠 - キセキと桃井ちゃんにどんな過去が?! 更新がんばってください (2017年12月18日 3時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - こゆきさん» ありがとうございます!!精一杯頑張らせていただきます!! (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりあ | 作成日時:2017年10月18日 12時