第16話 ページ32
バタバタッ
寝坊してしまった！！
私は急いで学校に向かい、真っ先に旧図書室へ足を進めた。
黄瀬くんと会うのが日課になってから、もう1ヶ月が過ぎようとしていた。
その間は不思議なことにキセキの世代に苛められることはなかった。
だから、嫌でもちゃんと旧図書室に来てるんだけど。
ガラッ
黄瀬くん…もう来てるかな…？
私はシーンとしている旧図書室の扉を静かに閉めて1番奥の席に足を向けた。
え…？
奥に進んでいくと、いつもの金髪ではなく赤色の髪がサラリと風に揺れていた。
なんで赤司くんがここにいるの？
私はバレないうちに急いで前の本棚に身を隠した。
黄瀬くんは？？
私はもう一度バレないように頭を上げて黄瀬くんの姿を探した。
やっぱりいない。
そこにいるのはやはり美形の赤髪少年だけだ。
赤司くんはこちらに気づくことなく一枚の写真を眺めていた。
光に照らされて、どんな写真を見ているかこちらからでもわかった。
あの時私が見た、皆んなで写ってる集合写真だ。
懐かしんでるのかな？
それより、早くここから出よう。
私は赤司くんから出口に視線を移した。
バレないように、ゆっくりと…
そう思って音を立てないように出口に向かったのに、
赤 おい、僕が気づいていないとでも思っているのか？
いつのまにか背後にいた悪魔に肩をがっしりと掴まれて結局、見つかってしまった。
赤 僕に背中を向けるな、馬鹿女。
赤司くんはそう言うと私の体を強引に半回転させた。
目の前には無駄に整った赤司くんの顔。
そしていつものように冷たく見下す赤と黄色の瞳。
赤 涼太に会いに来たんだろう？
自 …え？
なんで知ってるの…？
この事は誰にもバレてないはずなのに。
自 黄瀬くんはどこで…んんっ！！
赤 僕が質問しているんだ、勝手に喋るな。
赤司くんは私が話し終える前に私の口を左手で塞いだ。
自 ん…んんっ！！
赤司くんは私の口を左手で塞ぎながら逆の右手を私のスカートの中に入れて来た。
私は急いで足を閉じようとしたのだが、赤司くんの右足が素早く両足の間に入って来てそれを阻止した。
赤司くんの手がスルスルと上がってくる。
赤 お前に触れるのは久しぶりだな。
自 んっ…やめっ！！んん…
私は赤司くんの右手を止めに入ったが直ぐに両手をネクタイで縛られ自由を奪われた。
赤 抵抗してもいいが、必要以上に泣く羽目になるぞ？
赤司くんは私の耳元でそう囁いて、静かに笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
女瑠 - part2お疲れ様です! part3がんばってください！！ (2017年12月22日 2時) (
レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» また、頑張って更新していくのでどうか見捨てないでください！笑笑 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» コメントありがとうございます！！年末、忙しすぎて中々書けませんでした泣 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
女瑠 - キセキと桃井ちゃんにどんな過去が？！ 更新がんばってください (2017年12月18日 3時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - こゆきさん» ありがとうございます！！精一杯頑張らせていただきます！！ (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりあ | 作成日時：2017年10月18日 12時
